堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



  上流、下流が、お互いを励まし、応援しあってゆこう!

   第9回 木曽三川がつなぐ山とまち インターネットフォーラムが開催されました。

   
  日時  平成27年11月28日(土) 

     会場  木曽町立開田小学校体育館
            長野県木曽郡木曽町開田高原末川2776  

     内容  午前 木曽馬の里、山下家住宅、そば工場見学
          午後ワークショップ(意見交換会)
     


   ⇒昨年の第8回木曽三川がつなぐ山とまち インターネットフォーラムの様子はこちら










事務局より  平成27年12月4日


   平成27年11月28日(土)、第9回、木曽三川がつなぐ山とまち インターネットフォーラムが
  長野県木曽郡木曽町開田高原の、開田小学校体育館で開催されました。

   このイベントは、平成19年4月から平成22年3月まで実施された、堀川への木曽川導水社会実験を機に
  木曽川上流部への関心の高まった名古屋市民と、木曽川上流部の市民でつくる
  「木曽三川がつなぐ山とまち インターネットフォーラム実行委員会」 そして
  「堀川1000人調査隊2010実行委員会」の共催で、昨年同様、企画・実行されました。

    ⇒昨年、木祖村で開催された、第8回インターネットフォーラムの様子はこちら

   また、このインターネットフォーラムを実施するに当たっては、今年もアサヒビール株式会社さんと
  一般社団法人、中部地域づくり協会さんに特別協賛をいただき実現することができました。

   心より御礼申し上げます。

   今回は、前日に当地で雪が降るなど天候が心配されましたが、当日にはきれいに晴れあがり
  開田高原の雪化粧も見られるなど、開田高原独特の、そして美しい景色を満喫することができました。

   開田高原は、御嶽山のふもとにあたり、昨年の御嶽山噴火、風評被害などで、今なお観光面などで
  影響が残っているそうです。
  
   今回のインターネットフォーラムでは、そうした地域の実情もお聞きしたり、現地を体験したり
  地域の方々のお話を直接聞くことによって、下流域の名古屋市民が上流域に対する理解を深めること

  そして、一方では名古屋・堀川再生のために熱心に活動していることを上流域の方々にご紹介し
  堀川浄化・再生活動に理解を深めていただくこと、そしてその結果、上流・下流それぞれの市民が
  お互いに励ましあい、応援しあう関係を築いてゆこうという目的で開催されました。

   またこのインターネットフォーラムには、市民だけでなく行政も参加していただきました。

   名古屋市からは、新開輝夫副市長をはじめとする緑政土木局河川部や、上下水道局の皆さん、
  上流側からは、木曽町をはじめとする6町村(木祖村・木曽町・王滝村・上松町・大桑村・南木曽町)や
  木曽広域連合の皆さんにもご参加いただき、官民一緒になったフォーラムを実施いたしました。


   当日は、名古屋からスタッフを含め約140名がバスなどに分乗して開田高原を訪れ、上流側からも
  約30名の皆さんが参集、総勢170名がこのイベントに参加しました。

   このインターネットフォーラムの様子は、後日、堀川1000人調査隊ビデオ班の運営する動画サイト
  「堀川&木曽三川 動画BOX」で、インターネットで公開される予定です。


   さて、この日の様子を簡単にご紹介します。

   名古屋から朝7時15分に、バス3台に分乗して出発した、堀川1000人調査隊・堀川応援隊などを
  はじめとする市民は、いったん木曽福島の道の駅に集結。

   ここで木曽町観光協会のボランティアガイドの方々に乗り込んでいただき、3つのコースに分かれて
  開田高原の施設をまわりました。

   一行は、木曽馬の里、そば工場(霧しなさん)、山下家住宅といった、開田高原の見どころを
  ローテーションを組んで巡回し、そのあとフォーラム会場の木曽町立開田小学校にはいりました。

   一方、上流側の参加者は、午前中に開田小学校の体育館で、堀川の歴史や現状、浄化・再生に
  取り組む名古屋市民の活動について、動画やスライドを使って説明を受けました。

   今日この場にやってくる人たちの活動が、新聞などにも大きく取り上げられ注目されていることも
  知っていただくことができました。


   13時近くには、開田高原の視察を終えた名古屋市民が会場にふたたび集結。
  地元の、「木曽馬の里 おみやげお食事センター」で作っていただいたお弁当や、
  温かいおそばをいただきました。

   昼食時には、アサヒビールさんからご提供いただいた飲み物もいただきました。

   そのあとは、いつものように、木曽の特産品のお買い物を通して、地元の人たちとの会話を楽しみ
  また「私たちは木曽の皆さんを応援しています」という旗に寄せ書きをいたしました。

   
   午後2時すぎからフォーラムが開始され、冒頭、開田小学校1年生9人が、地元の開田八人衆の
  皆さんのご指導で、地元に伝わる、「開田嫁入唄(こちゃ節)」をご披露。

   あたたかい歓迎を受けました。

   開田小学校の一年生は全員集まってもわずか10名。
   この日は10名のうち9名が参加していただいたとのことでした。

   そのあと、木曽町観光協会の千村孝男会長から、開田高原のお話をお聞きしました。

    主なお話の内容は次の通りです。

     木曽町旧開田村の歴史や文化について
     御嶽山の噴火が当地に与えている影響について
     当地の子どもたちの生活について

    ご自身の子どもの時や地蔵峠のトンネルが開通する前、陸の孤島のような状態であったころの
   お話なども交え、なかなかお聞きすることのできない興味深いお話をたくさん聞くことができました。
   
    また名古屋の参加者から、木曽馬は、食用にも使われているのか、というような質問もあり
   これについては木曽町の原久仁夫町長から、木曽馬はいったん絶滅しかけたこともあり、
   食用には使っていないことや、木曽馬は遺伝子的にモンゴルの主に近いなど、興味深いお話も
   お聞きできました。

    フォーラムの最後には、お昼休みに名古屋市民が寄せ書きした、「私たちは木曽の皆さんを
   応援しています」と書かれた旗を、堀川1000人調査隊などを代表して、鯱城・堀川と生活を
   考える会の、宇津昇代表から、木曽町の原町長に贈呈いたしました。

    また、木曽町からは、原久仁夫町長、木曽町観光協会の千村孝男会長、そして
   開田高原地域協議会を代表して、木曽町開田支所の吉田隆幸支所長に、堀川応援隊の旗に
   サインをいただきました。

    最後は、堀川応援隊の井村美里さんの音頭で、名古屋にはやりつつある「なも締め」と
   木曽ヒノキの拍子木のコラボで締めくくりました。
    

    最後まで楽しく、気持ちの良い交流会ができたと思います。

    この日の様子は、上流・下流の双方で新聞等で紹介されました。

    当日の写真とあわせて、下記でご紹介させていただきます。

    
     
中日新聞 名古屋市民坂 平成27年12月1日(火)朝刊より


市民タイムズ 平成27年11月29日(日)


中日新聞 木曽版 平成27年11月29日(日)


インターネットフォーラムの会場 木曽町立開田小学校の体育館です。


朝9時から、上流側スタッフの皆さんで会場の設営をしていただきました。


今回も、アサヒビールさんと中部地域づくり協会さんに特別協賛いただいて
このインターネットフォーラムが実現しました。
心より感謝申し上げます。


アサヒビールさんの環境保全活動の実績を紹介したポスターを
会場内に掲示させていただきました。



会場内には、堀川まちづくりの会に参加しているたくさんの市民団体の
活動を紹介するパネルも展示しました。


もちろん堀川1000人調査隊や、この日たくさんの参加をいただいた
鯱城・堀川と生活を考える会のパネルも展示してあります。


上流側、下流側のそれぞれののぼり旗も掲示しました。


堀川1000人調査隊の合言葉、「堀川を清流に」の横幕も、開田小学校の
校歌の下に掲示させていただきました。


午前中は、名古屋からの市民が到着するまでの間に、上流側参加者の
皆さんに、堀川の歴史や堀川が汚染された経緯、その後の浄化・再生に
向けて行政・市民が一生懸命取り組んでいる様子などを紹介しました。


名古屋から先乗りしたスタッフが、ビデオやスライドを使って、たくさんの
市民が生き生きと活動している様子や、その成果が、新聞などでも
大きく報道され、注目されている様子を紹介しました。


一方、名古屋(テレビ塔)を7時15分にバスや自家用車に分乗して出発した
下流側参加者は、道の駅 「木曽福島」にいったん集結しました。

前日までの天気とは打って変わり、冠雪した御嶽山が少し顔をのぞかせて
います。


道の駅 「木曽福島・木曽市場」の様子です。






道の駅にて。堀川応援隊にも参加していただいている鯱バスさんの
バスです。


ここから、地元木曽町のボランティアガイドさんが、3台のバスに乗り込み
3つの見どころをローテーションを組んで順番にまわりました。


木曽福島につくまでの車中では、上流側から送っていただいたビデオを
見ながら、木曽地方の勉強をしてゆきました。




各バスのメンバーを識別するために、南木曽町の方に、木曽のヒノキを
使って作っていただいた識別木札。

この木札は、この日のイベントの最後の締めをするときにも、拍子木として
使われ、名古屋の「なも締め」と木曽のヒノキのコラボになりました。

開田高原と言えば、木曽馬。

農耕馬として木曽地方にはなくてはならない財産だったのだそうです。



木曽馬は、一時は絶滅も危惧されたとか。

遺伝子的にはモンゴルの種に近いというお話も木曽町の
町長さんからお聞きしました。


開田高原には、馬地主と馬小作がいて、この山下家住宅は、
馬地主の住んでいた豪邸だっだのだそうです。


馬は家の南側のスペースで大切に飼育され、馬と人間が一緒になって
暮らしていた様子が紹介されています。


開田高原で育てた馬は、大きくなると、木曽福島に売りに行ったのだとか。
そのとき、往路は、かごに乗って山を下りて行ったそうですが、復路は
そのかごに、お金を積んで帰ってきたのだそうです。



馬を打ったお金は、馬の4本の足にたとえると、馬地主が3本分をとり
馬小作が1本分を分け与えられたそうです。

馬地主の家は裕福で、そうした時代の様子が、家の中の
あちこちにみられました。

前日の雪がところどころに残り、開田高原の美しさがひきたちました。





そば工場、「霧しな」さんの入り口。
ここは標高約1200m。

本日の最低気温、−3.6℃
昨日の最高気温 −0.5℃  あらためてびっくり。

そば工場の見学をさせていただきました。




この日のラインに流れていたのは、期待していた「そば」ではなく、
なんと、「ラーメン」。

でも、このラーメンも実はけっこう人気があるのだそうです。

できたてのそばの試食会会場。
この会場からは晴れていると御嶽山が雄大に見えるのですが
この日は、ふもとの部分は見えましたが、てっぺんは雲に
かくれてしまっていました。

いただいたおそばです。




3か所の視察を終えた名古屋市民たちが次々に開田小学校に到着。
人気の特産品にはすぐ人だかりができました。







上流側スタッフの皆さんに準備していただいた昼食の席につき
木曽の食材を生かしたお弁当をいただきます。

このお弁当も、帰りのバスの中で行うでアンケートによる
モニタリング調査の対象となっています。

消費者の嗜好などのデータを上流の産地の方にいかしていただく
ことができればという主旨です。

フォーラム会場での昼食の様子。
昼食後は体育館後方に設置した、木曽の特販品の販売コーナーで
お買い物や、交流を楽しみます。


木曽馬の里おみやげお食事センターでご準備いただいた
お弁当です。

アサヒビールさんからご提供ただいた飲み物も一緒です。

木曽の特産品を買い物しながら、会話もはずみます。


毎年出品されている商品には、固定客もついてきました。


木曽地方の特産品です。
















空いた時間には、みんなで寄せ書きをしました。

「私たちは、木曽の皆さんを応援しています」

開田小学校の一年生のこどもたちも、興味深そうにみていました。



午後2時15分からは、フォーラム(全体会)のはじまり。
冒頭、木曽町立開田小学校1年生9人によって、
「開田嫁入唄」が披露されました。


この嫁入唄は、通称「こちゃ節」と言われ、開田地方に古くから伝わる
ものだそうで、娘を嫁がせる、うれしくもわびしい親の心情を、美しい
旋律により表現された、旧開田村の祝い唄なのだそうです。


その「こちゃ節」を、地元の開田八人衆の人たちが、若い世代に
伝えようと、小学生を指導しているのだそうです。

この日、参加してくれた1年生は9人。
広い開田地区唯一の小学校であるこの学校も、一年生は全部で10名だけ。

親に車で送ってもらわないと友達とも遊べない。
過疎の実態にもふれました。


この日は、1年生の子たちの初舞台だったとか。

おとなは歌詞カードがないと歌えない人もいるそうですが、
こどもたちはみんな、6番までそらで歌えるのだそうです。






こどもたちの唄の後は、木曽町観光協会の千村孝男会長に
お話を伺いました。
若い時には名古屋の観光ホテルで1年修業して、開田に戻ってこられ
以降、旅館の経営のかたわら、開田地域の振興のためご尽力されて
おられます。

千村会長は、昔、地蔵峠のトンネルが開通する前は、難儀をして
峠を越えないと木曽福島まで行けず、陸の孤島のようであった
頃のことなど、開田高原地区の歴史や今、そして昨年の御嶽山の
噴火の影響とたたかっていることなどをお話ししてくださいました。


千村さんのお話を聞き漏らすことのないよう、スタッフがホワイトボードに
記録をしました。

千村さんのお話のキーワードを書き留めたものです。


フォーラム会場の様子







参加者の中から、「木曽馬は死んじゃったら、食用になってしまうの?」
という質問に、「私が答えましょう」と応じていただいた原木曽町長。

木曽馬は食肉にされることはないそうです。
木曽馬が絶滅しないよう、大切に保護されていることや、遺伝子的には
モンゴルの馬に近い、という興味深いお話もお聞きしました。

参加者の感想発表のひとこま。
ホリゴンからも感想発表がありました。


ホリゴンが出てくると、開田の子どもたちもステージにあがって
おおはしゃぎ。

あとから子どもたちに、ホリゴングッズを名古屋から送ってあげることに
しました。

意見交換会の後は、名古屋の人たちが寄せ書きした、
「私たちは木曽の皆さんを応援しています」の旗を贈呈しました。

名古屋市民を代表して、鯱城・堀川と生活を考える会の宇津昇代表が
原久仁夫町長に贈呈。


原町長にも、堀川応援隊にはいっていただきました。






木曽町観光協会の千村会長にも。


開田高原地域協議会を代表して、木曽町開田支所長の
吉田隆幸さんにも。

名古屋市の新開副市長、木曽町の原町長も舞台に登壇いただき
交流の輪を広げる記念撮影。






そのあとは、新開輝夫名古屋市副市長と、原久仁夫木曽町町長に
それぞれご挨拶をいただきました。

行政だけでなく、市民だけでなく、行政と市民が一体となって
上下流の交流を積み上げてゆくところに、この日のイベントの
大きな意義があったと思います。


最後は、堀川応援隊の井村美里さんの音頭で、最近名古屋で
はやりつつある、「なも締め」。

参加者のグループ識別用の木札を拍子木に使って、名古屋の文化と
木曽のヒノキのコラボレーションで締めくくりました。

16時30分頃、名残惜しくも、3台のバスは名古屋に向かって出発。

こうした交流をこれからも地道に続けてゆければと思います。












   おともだちを誘って、みんなでたいっぱい調査隊、応援隊を作りましょう。

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