堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



   第15回 堀川1000人調査隊会議にて報告された事柄
      
     名古屋市による、堀川浄化の取組みについてのレポートをご紹介します。

      平成26年9月27日(土)  於:名古屋都市センター

        ⇒第15回調査隊会議の様子はこちら

        ⇒市民による調査報告はこちら

        ⇒大同大学調査隊による新堀川浄化実験中間報告はこちら




事務局より
 
   平成26年9月27日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第15回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。
   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら





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 この日の調査隊会議では、名古屋市からも報告がありました。



 
 実際に当日報告された順序とは少し違いますが、重要なポイントから
ご説明します。

 堀川は自然の水源をもっていないため、地下水などを活用した水源の確保を
はかっています。

 予算の関係もあって、一年に1〜2本程度ではありますが、こつこつと井戸を
掘って浅層地下水を堀川に放流しています。

 一本ずつの地下水の水量は、毎秒0.01トン程度、これは家庭用の浴槽が
約20秒間でいっぱいになる量であり、決して多いとは言えないかもしれませんが
貴重な地下水を使って確実に水源の確保を増やしてきました。




 今年度は、8月末に、稚児宮人道橋の脇(左岸)のポンプの設置が完了し
始まり、地下水の放流を始めています。
 

 事務局注
  この件について、御用水跡街園愛護会調査隊から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: ポンプの稼働後、地下水に含まれる鉄分のためか、護岸の石垣が
   まっかになっている。
    さかななど、生き物に影響はありませんか?

 A: 水質を調査したところ、確かに鉄分で赤くなっているが、特に有害とは
   判断していません。このまま様子をみることにしています。








 今年度は、さらにもうひとつ、志賀橋上流側の左岸に、井戸を掘る予定です。



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 今年度はさらに、中流部で護岸際に露出するヘドロ対策の実験にも着手します。

 ヘドロの露出時には、悪臭の原因であり、有毒な硫化水素が発生しているので
これを少しでも押さえられないかという実験です。

  









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 実験の概要は次の通りです。




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 実験の場所は、五条橋から中橋にかけての両岸、延長約300mです。

 この区間では、干潮時に両岸から約3mの幅でヘドロが露出することが
わかっています。

 この露出部分に対して、浄化実験を行います。













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実験は、次の5つの方法を実施し、それぞれの実験による改善の効果を測定します。

1番目は、「覆砂(ふくさ)」という方法です。

ヘドロの上に、約30cmの暑さの砂で被覆をします。


この実験の期待される効果は次の通りです。

 ・栄養塩類の溶出を抑制する ⇒ 水質悪化進行を抑制する

 ・有毒な硫化水素発生を抑制する  ⇒悪臭の解消など

 ・硫化水素抑制効果などによる、生態系の復元で、さらなる水質浄化への可能性


 



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 2番目の実験は、砂の代わりに浄化剤でヘドロを覆うものです。

    ⇒浄化剤(クリンカアッシュ)の写真はこちら


 期待される効果は、覆砂のの場合に加え、浄化剤の特性による
さらなる効果を期待するものです。

 なお、この浄化剤を用いた浄化実験は、広島県内の河川で実施された
実績があり、それを参考にして採用したものです。




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 3番目の実験は、1番目の実験を少し改良し、ヘドロの上にそのまま
砂をかぶせるのではなく、ヘドロを約30cm除去した後、そこに砂を
かぶせるものです。

 事前調査によって、この付近のヘドロの厚みは、約30cmであることが
わかっていますので、30cmすきとると、ほぼヘドロを除去した状態に
なります。

 これで1番目の実験との効果の比較をいたします。


 4番目の実験は、2番目の実験を少し改良し、ヘドロを除去したのちに
浄化剤をかぶせるものです。

 これで2番目の実験との効果の比較をいたします。




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 5番目の実験は、鉛直方向にヘドロの浄化を試みるものです。

 約40cmのすり鉢状の浸透施設を、1m間隔で護岸に埋め込んでいきます。

 この浸透施設を埋め込むことにより、潮汐の干満で浸透施設内に流れを
発生させ、低質に酸素を供給し、その施設周辺の低質の改善を期待します。


 期待される効果は、
 ・酸素の供給により、ヘドロ層を改善する
 ・生態系の復元による、さらなる水質浄化への期待


 事務局注
  この件について、御用水跡街園愛護会調査隊から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: ポンプの稼働後、地下水に含まれる鉄分のためか、護岸の石垣が
   まっかになっている。
    さかななど、生き物に影響はありませんか?

 A: 水質を調査したところ、確かに鉄分で赤くなっているが、特に有害とは
   判断していません。このまま様子をみることにしています。

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 この実験装置は、今年度末(27年3月末)までに施工を完了する予定で
1〜2年かけてその効果の有無を検証していきます。

 数値的な調査は行政でもちろん行いますが、市民調査隊の皆様には
数値以外のデータ、つまりにおいなどの人間の五感による調査データを
ぜひご提供いただきたいと考えています。


事務局注
  この件について、参加した隊員および事務局から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: この実験は、ヘドロの浚渫が間に合わないからとりあえず、今一番
  問題となっているヘドロだけでもなんとかしよう、という一時しのぎ的な
  ものなのではないですか?

 A: ヘドロは浚渫はするつもりです。しかしもしこの実験が効を奏して
  浚渫しなくてもよい、ということになるかもしれないということもありえるので
  そういう意味では、決して一時しのぎ的なものとは考えていません。


 Q. 私たち市民には、護岸から見ていても、どの区間で何番目の実験を
   しているのかはわかりません。

   現地に看板をたてるなり、何らかの表示をしていただかないと、
  私たち市民には実験の効果を検証しようとしても、実験の内容が
  わからないのですが・・・

 A. 設置工事が完了した時点で、市民の皆さんに実験の内容がわかるような
   表示の方法を検討し実施させていただきます。

 Q. せっかくよい実験をされるのですが、わたしたちは(聞いているから)ともかく
   一般市民にはなかなかその情報は伝わりません。

   名古屋市が堀川浄化に取り組んでいる、ということをアピールするためにも
  上手にマスコミに情報を流して取り上げてもらえるように努力してもらえませんか?

 A. これについては、「やります!」という緑政土木局長さんの力強いお言葉を
   いただきました。











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