堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



   大潮と大雨が重なった6月21日、

   納屋橋桟橋付近で、目の前で、魚たちが苦しみ、死んでゆく様子が観察されました。


     日時   
平成25年6月21日(金)  14時〜16時
    

     場所   納屋橋船着場付近

     レポート 調査隊事務局


     ⇒関連記事 6月21〜22日のかわせみ調査隊のレポートはこちら




事務局より  平成25年6月21日


  堀川で酸欠?で魚が死んでゆく様子が観察されました。

  6月21日(金)、恵那農業高等学校と名古屋堀川ライオンズクラブが、今年も
 納屋橋の桟橋付近で、堀川の浄化を試みました。

  ちょうどこのとき、掲題の様子が観察されましたので、ご報告します。


  この日は、温帯低気圧に変わった台風4号がもたらした大雨で、今朝のニュースでも
 西日本の各地に被害があったという様子がたくさん紹介されていました。

  名古屋でも、昨日から今日にかけて、かなりまとまった雨が降りました。

  合流式下水道の弱点で、堀川にも汚水の一部が流れ込んでいるのか、集合時間の
 14時頃には、納屋橋の桟橋付近も、やや臭いを感じました。

  水面を見ると、比較的護岸に近いところに、小さな魚が集まって、口をあげるようにしている
 姿が多数目撃されました。


  この日は、名古屋港の干潮が10:04  満潮が16:51 
 潮まわりは、明日から大潮という中潮の最後の日で、15時00分頃には、かなりの勢いで
 水面のゴミが上流に向かって移動してゆく様子が見られました。

  その頃から、魚たちの苦しがる様子が非常にはっきりとわかるようになりました。

  
  また、15時30分過ぎには、水面のゴミが、今度は下流に向かって戻ってくる現象が
 確認されました。

  まだ上げ潮時間帯ですので、普通は下流に向かってゴミは流れないはずなのですが
 おそらく、雨水の流入などもあって、表層は下流に、低層は上流に向かって流れる
 現象が生じたのではないかと思われます。


  水の色があきらかに白濁していることにもこの時点で気が付きました。

  そうこうしているうちに、15時45分には、上流から白いおなかをみせて死んでしまった魚が
 流れてきました。

  そのうちには、目の前で魚が苦しがりながら死んでゆく様子も見られるようになりました。


  
  堀川では、大潮と大雨が重なった4〜6月頃は、魚が浮くことが多いという指摘が

 昨年9月に開催された、堀川1000人調査隊の第11回調査隊会議で指摘されています。

    ⇒第11回調査隊会議の市民調査レポートはこちら
  

  おそらくは、今日は、堀川ではかなりの数の魚が死んでしまったように思います。

  ただ、体長の小さな魚が多いので、市民がその大量の死骸を発見するということには
 つながらない可能性も高いと思います。

  しかしながら、大潮と大雨の重なった6月に、目の前でこうした事象に遭遇し、昨年、
 堀川1000人調査隊がたてた仮説が、現実となっているのをみて、貴重なレポートになるかと
 思い、ここで皆さんにもご報告をさせていただくことにしました。


関連する新聞記事  中日新聞 平成25年6月22日(土)朝刊より


14時00分の納屋橋桟橋付近。

桟橋近くの水面には、小さな魚があちこちで群れになって、
苦しそうに水面に顔を出す様子が見かけられました。


16時10分の納屋橋桟橋付近。

水の色が白濁し、青潮の酸欠のような状態になっているのがわかります。

このころには、体長5cmくらいのハゼが、白いおなかを出して浮いているのが
あちこちで見られました。

以下、時間軸に沿って、写真をご紹介してゆきます。

14時06分 桟橋付近の水面の様子。



14時10分 ハゼと思われる群れの様子



14時10分 岸壁近くは、水の流れが弱くて少しでも楽なのか、群れがいっぱい寄ってきています。



14:11 水面で魚が動き回るため、水面が波打っているのがわかります。



15:00  上げ潮に流されて、上州に向かって水面のゴミが、速いスピードで移動する様子が確認できました。
      14時30分頃までは、上流に向かって流れてはいましたが、それほど速さも感じず、水の色の変化には
      気づきませんでしたが、あとから写真を見ると、15時ころからは、なんとなく水の色が白っぽく感じられます。

       でも現地では、この時点では、色の変化はあまり意識していませんでした。



15:11  魚たちの動きが激しくなり、30分ほど前とは、明らかに魚たちの苦しがり方が違ってきました。



15:11



15:39  先ほど上流のほうに流れていったごみが、今度は下流に向かって流れ始め、納屋橋に帰ってきました。

      このころから、水面の色が明らかに変わってきているのに現地でも皆が気づき始めました。

      まだ、名古屋港の満潮の前ですので、普通は下流に向かってゴミが流れることはないと思うのですが
     おそらく、表層の水は、雨水の流入や、下水処理水、庄内川からの導水などで下流に向かって流れ
     下層の水は上流に遡上するという、相反する二重の流れが起きていたのではないかと思われます。

      その結果、堀川の水の混合状態が変化し、水の色が変わってきたのではないかと現地のメンバーは
     考えました。



15:45   死んだ魚が上流から流れてきました。


15:46  よく見ると、まもなく力尽きそうな魚がふらふらと泳いでいるのも目立つようになりました。



15:47  死魚や死にそうな魚が目立って増えてきました。


15:49



15:59  桟橋と護岸の間は、たくさんの魚が逃げ込んできていました。
       川の本流の流れと比べると、くぼみのようになっているせいか、この付近は
       水の流れもあまりなく、魚にとっては避難場所としてよいのかもしれません。


                                                                   以上




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