堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



   庄内用水頭首工の運用における
    水質変化調査の名古屋市の実験の中間結果について

      平成24年9月22日(土)
      第11回調査隊会議にて、名古屋市より報告された内容です。

      ⇒第11回調査隊会議の様子はこちら





事務局より

  平成24年9月22日(土)に開催された、第11回調査隊会議で、
 名古屋市から、水分橋の庄内用水頭首工ゲート操作によって、
 堀川の水質が変化するのかどうかの実験を実施していることが紹介され
 現在までにわかっているデータの中間報告がありました。

  この頭首工のゲートの開閉による堀川の水質への影響については、
 一年前の第9回調査隊会議において、参加した市民調査隊員から、問題提議が
 なされ、半年後の第10回調査隊会議で、名古屋市から、ゲート操作による実験を
 実施する旨、発表があり、今回、はじめてデータの公開にいたったものです。


  その問題意識は、庄内川から堀川への取水地点は、東から流れてくる庄内川本流と
 北側から流れてくる八田川の合流地点の近くにあり、生活排水や工場排水で水質のよくない
 八田川からの水と、比較的水質のよい庄内川本流の「混ざり方」が、ゲート操作によって
 影響を受け、結果的に堀川の水質に影響があるのではないか、という現場の観察を
 続ける市民からの鋭い指摘から始まっています。



   いずれにしても、堀川で、市民と行政のキャッチボールが、きちっと続いていることは
  たいへん素晴らしいことであると思います。

   私たち市民は、これからも、よりよい提案・提言をしていけるよう、データを積み上げて
  ゆきたいと思います。


  以下、名古屋市から今回発表された内容をご紹介します。





P23  庄内用水頭首工には、左岸側から巻き上げゲート6基と
     転倒ゲート4基があります。

     今回は、巻き上げゲート6基について、堀川への取水口に近い
     左岸側から1番〜6番の番号をつけ、どのゲートをあけたときに
     堀川の水質がどう変化するのか、という観点から、名古屋市が
     実験と調査を始めました。







P24  八田川流域には、製紙工場があり、製紙過程の排水に特徴的に
     含まれる「リグニン」という物質の濃度に着目しました。


     庄内川本流の水には、リグニンが含まれていないことも
     確認しました。


     リグニン濃度以外の指標として、
       気温・水温・PH・透視度も測定しました。





P25
  水質調査地点は次の通りです。

       製紙工場からの排水が出てくる「勝西下水路出口」

       堀川への導水直後の「元杁樋門」および「黒川樋門」

       庄内用水頭首工

       水分橋下流の、「ふれあい橋」







P26    前述の通り、ゲート番号は、堀川への取水口に近い左岸から
       巻き上げゲートに1番〜6番、 転倒ゲートに1番〜4番を
       割り振りました。



P27  1月から2月にかけて巻き上げゲート6番(川の中央より)5回、
     1番(左岸より)を4回、その中間である3番を1回開いた状態で
     勝西下水出口と黒川樋門のリグニン濃度を比較しました。

      その結果、1月中の調査では、6番ゲート(川の中央より)を
     開いて、あとのゲートを締め切った状態のときは、黒川樋門において
     比較的リグニン濃度が高い値が測定されました。


      一方、取水口に近い3番ゲートのみを開いたときには、
     黒川樋門においてリグニン濃度が比較的低い値が測定されました。

 
       2月に行った実験では、リグニン濃度がほとんど検出
      されませんでした。


P28   その後、夏場の8月から9月にかけて、7回の実験を行いました。

      夏場の実験においては、リグニン濃度に大きな差は得られません
      でした。



P28  リグニン濃度以外の項目の測定により、冬季、夏季ともに、
     次のような相関関係があることがわかりました。

      リグニン濃度が高いときには透視度が低い。

      リグニン濃度が低いときには透視度が高い。


      リグニン濃度が高いときには、水温が高い。

      リグニン濃度が低いときには、水温が低い。



       ※会場の調査隊員から次のような指摘がありました。

         夏場は八田川に木津用水(農業用水)の水がはいるので
         八田川のリグニン濃度に影響はないだろうか?

         夏場は、庄内川本流の水量が増えるので、結果的に
         八田川とのブレンド率が変わるのではないか。

         そうした指摘も考慮に入れながら、名古屋市では
         引き続き実験を行うことになりました。

          また、ゲート操作実験が、水分橋下流の水質にも
         影響がないかどうか、「ふれあい橋」地点での水質測定も
         同じように実施してほしいという要望が市民サイドから
         なされました。

         








以下は、平成24年2月25日付で掲載した関連記事です。


 事務局より
 
   平成24年2月25日(土)、堀川1000人調査隊は、第10回調査隊会議を開催しました。

   この会議において、半年前の第9回調査隊会議で、市民から次のような指摘が
  ありました。

    庄内川・水分橋の頭首工のゲートの開け閉めの仕方によって
   堀川に流れ込む庄内川からの導水の水質に変化があるのではないか。



         ⇒第9回調査隊会議の様子はこちら


   この指摘に対し、名古屋市はその時点で、把握できていない部分があったため
  検討課題として保留されていました。

  
   今回の第10回調査隊会議では、名古屋市から、水分橋の頭首工の運用
  (ゲート操作)によって、実際に堀川に流れ込む水の水質が変化するかどうかの
  実験を開始した旨の報告がありましたので、ご紹介します。
   

   いずれにしても、堀川で、市民と行政のキャッチボールが、きちっと続いていることは
  たいへん素晴らしいことであると思います。

   私たち市民は、これからも、よりよい提案・提言をしていけるよう、データを積み上げて
  ゆきたいと思います。


      

以下、名古屋市から報告いただいた資料です。








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