堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録




   第29回 堀川1000人調査隊会議にて報告された
      
     名古屋市による、堀川浄化の取組みについての報告スライドをご紹介します。


      ⇒市民による調査報告はこちら

      ⇒第29回調査隊会議の様子はこちら 

      ⇒第29回調査隊会議で特に話題になった内容についてはこちら




事務局より   令和3年10月11日

 
   令和3年10月9日(土)に開催されたた第29回調査隊会議で、名古屋市から報告された

  名古屋市の堀川浄化に対する取組みの報告資料をご紹介します。

   

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

  

みなさんこんにちは!

本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

わたしは緑政土木局河川計画課の木と申します。

今から、堀川の水環境改善に向けた名古屋市の施策について、

緑政土木局、上下水道局、環境局の3局からそれぞれの取り組みを紹介いたします。

まずは緑政土木局の施策についてお話します。

それでは座って発表させていただきます。

一つめは、ヘドロの除去についてです。



・現在、堀川では治水安全度(雨水を流す力)を高めるために、
下流から順次老朽化した護岸の整備を進めています。

・護岸整備は、場所に応じて工法を選定していますが、主な工法として、
図に示したように地下約20mの深さまで鋼管杭を打ち込みます。(C)

・護岸整備が完了した後、「河床掘削」といって川底を掘り下げて
水が流れる断面を広げる際に、同時にヘドロ除去をしています。(C)

・現在は図にオレンジ色で示す、山王橋下流付近までヘドロを除去しました。

今後も引き続き、上流へ向けて進めていきます。(C)

・さらに、平成30年度から、国の交付金事業として認められた五条橋地区の
整備にも着手し、護岸整備のスピードアップを図っています。


・河床掘削工事について、近年全国的に採用が進みつつある、
3次元測量による3Dデータを用いたICT工事を試行的に実施しましたので
紹介します。

・場所は古渡橋から山王橋にかけての延長570mで、今年7月末に完了しています。

・左下のイメージ図のように、船からナローマルチビームを川底に向かって照射し、
地形を3Dマップで再現します。

・掘削の際には、右上の写真にあるように、バックホウに搭載されたGNSS受信機
によりバックホウの位置情報を取得し、バケットの先端の座標がオペレーターの
モニターに表示されるので、リアルタイムでどの深さまで掘削したか把握することが
できます。

・ICT工事のメリットとしては、今まではオペレーターの経験や技量に委ねられていた
施工をモニターにより可視化するとともに、施工管理について、従来は20m間隔で
川の縦断方向の測線を設定し、その測線上を横断方向5m間隔で計測していた
川底の高さを、1平方メートルあたり1点と約100倍の密度で管理できるようになり、
高精度な施工が可能となっています。

・一方、現状では従来施工に比べて工事費が割高になることや、都市部ではビルなどの
支障物により、位置情報の精度が下がるため、誤差が大きくなるといったデメリットが
あります。

・このようにまだまだ課題はありますが、今年度も山王橋上流において
同様の工法を用いた工事を予定しており、引き続き新しい技術も活用して
堀川の整備を進めていきます。

・護岸整備の現場のご紹介をします。



・こちらは日置橋の上流、右岸側に整備中の親水広場です。

・今年1月頃には、左の写真のように基礎となる鋼管杭を打ち込んでいましたが、

 10月初旬には、右の写真のようにほぼ完成しています。

・この親水広場は10月末完成予定で、階段状の護岸からは
船の乗り降りができるようになっています。

・こちらは尾頭橋下流、左岸側において、今年9月に整備が完了した
尾頭橋親水広場です。

・写真では少しわかりにくいですが、日置橋親水広場と同様に、
船の乗り降りができるようになっており、
 今年、この親水広場の活用方法の検討のため、船の運航を含めた
飲食、集客イベント等の社会実験を実施する予定です。

2つめは、瀬・淵の設置についてです。

・こちらは堀川の上流、夫婦橋付近で設置した瀬・淵の写真です。

・このように人工的に流れのはやいところと遅いところを作り、
水の流れに変化をもたせています。

・これにより、植物の成長を促しながら川の自らを浄化する力を高め、
多様な生物の生息環境の保全と創出を図っています。

・平成22年の夫婦橋下流での整備に始まり、これまでに
7か所設置しています。

・これまで設置した瀬淵により、置いた石の周りでオイカワが群れていたり、
小魚を捕るコサギや流れの緩やかなところにマガモが集まってくるようになりました。

・他にも堀川上流部で魚類の種類や数が増加するなど、水環境の改善に
寄与していると考えています。

・こちらは今年3月に辻栄橋〜新堀橋間で設置した瀬淵の経過観察です。

・約5ヶ月経過後には、今回の工事では、水中の石の周りに藻が徐々に生え始め、
上部には草が生えるなど、 時間の経過とともに植生が定着しつつあり、
自然な雰囲気になってきています。

・そして、今回の整備工事においては、試験的に、廃棄物の焼却灰を再資源化した
溶融処理石』 を活用しています。

・この材料は、愛知県において、不要物として廃棄されていたものを再生資源として
使用したリサイクル資材である、「あいくる材」に認定されるなど、有害物質等は
しっかりと管理されている安心・安全な材料です。

・詳しい情報については、調査隊のウェブサイトに今回の名古屋市報告を
アップロードしていただく際に、併せて掲載する予定です。


  事務局注
    2021.10.14 資料をいただきアップしました。


     ⇒溶融処理石の資料はこちら
     

3つめは、浅層地下水の活用です。

・自己水源のない堀川では庄内川から水をいただいている他、
自ら水源を確保する努力を続けています。

・その一つとして川沿いに井戸を掘り、浅層地下水を活用しており、
 現在は、堀川上流に9か所設置し、全体で1秒間に約80Lの井戸水が
 放流されています。

・井戸は全体で10か所の設置を予定しており、令和3年度、10本目となる井戸を
守山区内の庄内川と矢田川に囲まれた、旭橋上流左岸側(図の青い星印の位置)
において、設置を予定しています。


4つめは浮遊ごみの回収です。

・堀川では、浮遊ゴミの除去対策を2つ行っています。

・1つ目は、城北橋下流付近に設置したごみキャッチャーです。

・潮の干満を利用し、水面の捕集フェンスで捕らえたごみを、
下水道処理施設側へ排出し、ゴミ回収かごで捕える仕組みとなっています。

・2つ目は、名古屋清港会による浮遊ゴミの回収です。

・船の通行ができる下流から名古屋城の西側付近(朝日橋付近)までの区間
において、写真のように船により定期的にゴミの回収を行っています。

・こちらは、ごみキャッチャーと清港会の浮遊ごみの回収量の実績です。

・堀川の浮遊ごみ回収量は、年ごとの変動は全体的には減少傾向にあります。

つづきまして、新堀川の浄化対策です。

・新堀川は、平成29年度及び平成30年度にヘドロ除去を実施したものの、
悪臭に関する意見をいただくなど、十分な改善には至っていません。

・このような状況を踏まえ、令和2年度は、新堀川の水環境改善に向けて、
有識者に意見を伺いながら、様々な水質浄化策の有効性等を検証、評価しました。

・有識者の皆様からは、「未処理下水の流入対策は、根源対策として重要」、
「水源として地下水や工場の冷却水を活用し、新堀川の底層へ放流できるとよい」、
「短期対策と中長期対策を同時に進めるべき」といった様々なご意見、ご提案を
頂きました。

・それらのご意見、ご提案を踏まえ、今後の浄化方針を策定しました。

・@は、汚濁の根源である未処理下水の流入対策として、下水道の分流化を
できる限り広域で進めるとともに、時間を要する分流化を目指す中で早期に
効果を発揮する対策として雨水対策池の整備を併せて進めていくものです。

・Aは、有効性の検証の結果、底層DOの改善が期待でき、比較的短期で
対策ができる地下水や工場冷却水を放流する対策を進めていくものです。

・Bは、@Aは着実に進めていくのは当然ですが、さらなる水質改善に向けて、
取水先として想定される堀川や中川運河の水質改善状況に応じて、
新堀川に導水する取り組みも進めていくものです。

・以上の方針について、短期、中期、長期に区切って想定スケジュールを作成し、
 現在、緑政土木局、上下水道局、環境局の3局が連携し、新堀川の水環境改善に
向けて取り組んでいます。

・緑政土木局は今年度、工場冷却水の活用に向け、沿川事業者に放流水量や
水質などについて聞き取り調査を行っています。


最後に、名古屋商工会議所との連携についてご紹介します。

・名古屋商工会議所では、
都心部を流れる堀川、新堀川、中川運河を「名古屋三川」と称し、
それらの活用による都市の魅力向上を目指しています。

・令和2年度から、三川のうち最も活用が進んでいない新堀川について、
名古屋商工会議所が中心となり、活用に向けた意見交換会を開始し、
今年度から、正式に新堀川将来ビジョン検討会が設立されました。

・会議の構成ですが、学識者として名古屋工業大学の秀島教授、
市民団代として1000人調査隊の服部事務局長、企業を代表して
日本ガイシや東邦ガス、名鉄などが委員を務めており、市はオブザーバーとして
参加しています。

・5月には新堀川の現状を知って頂くために、体験乗船会を実施しました。

検討会議は、これまでに7月と9月に開催されており、
今年度中に新堀川将来ビジョンが公表される予定です。

・今後、新堀川の水環境改善も着実に進めていくとともに、
貴重な水辺として活用が進むよう、名古屋商工会議所をはじめとした
関係者と連携し、取り組んでまいります。

それでは、上下水道局の施策を紹介させていただきます。

堀川の浄化施策を紹介します。

こちらのスライドでは、水色で堀川を示しています。

施策として、高度処理を赤、簡易処理高度化施設を緑

雨水滞水池を青、雨水スクリーン目幅縮小を黄色、

下水再生水の送水を紫、ごみキャッチャーを灰色

でお示ししております。

また、そのほかに、一帯でごみ除去装置を設置しています。

なお、赤字は、今年度整備している施策を

黒字は、これまでに稼働している施策を示しています。

それでは、それぞれの施策について、概要を紹介させていただきます。

高度処理としましては、

平成22年より名城水処理センターへ導入しておりますろ過装置がございます。

これは下水処理水の小さな汚れをさらにこし取るものです。

グラフにありますように、SSが導入後である最近の3年が平均1.0と
大幅に削減されています。

続きまして、合流式下水道改善施策のひとつである簡易処理高度化施設の
設置です。

従来の簡易処理は沈殿処理のみを行うものでしたが、

簡易処理高度化施設では、ろ過処理を行うため、

雨天時の処理水質を向上させることができます。

名城水処理センターの施設は、令和元年度に稼働しています。

現在は、令和2年に千年水処理センターの工事に着手し、整備を進めています。

従来の簡易処理ではBODの除去率は2〜3割でしたが、簡易処理高度化施設を
導入することで除去率が5〜6割に向上します。

こちらは、合流式下水道の改善の貯留施設です。

汚れの度合いが大きい降り始めの雨水を一時的に貯め、雨天時に
堀川へ流入する汚濁負荷を減らす貯留施設を建設しております。


堀川流域では、大曽根雨水調整池と堀川右岸雨水滞水池が稼働しております。

堀川左岸雨水滞水池は令和元年度に稼働しており、引き続き流入管の
整備を行ってまいります。


続きまして、ごみ除去装置を紹介させていただきます。

合流式下水道では、雨が降ると、下水中(ちゅう)のゴミが雨水と一緒に
河川へ流れ出てしまうことがあります。

左上の絵をご覧ください。

図面左上から流入した下水は、降雨により水量が増加すると浮遊した
ごみとともに越流堰を超えます。

一方、右下の絵をご覧いただきますと、

ごみ除去装置を設置することで、渦を発生させてゴミを、

極力右下の水処理センターへ送ることができます。

堀川流域としましては、全体で127箇所の設置を予定しており、

令和2年度末までに125箇所を設置済、

令和2年度以降は、残りの2箇所について設置を進めます。


雨水スクリーンとは、比較的大きなごみを取り除くための設備で、
水処理センターや雨水ポンプ所の沈砂池に設置しています。

従来はこれの目幅40mmでしたが、よりたくさんのごみを取り除くために
目幅を25mmへ縮小しています。

水源の確保をご紹介させていただきます。

守山水処理センターでは、膜ろ過された非常にきれいになった下水再生水を
堀川へ送水しております。

送水量は最大で1日4000m3です。


通水期間は毎年、概ね4月から10月までとなっております。

続いて、新堀川浄化の取り組みです。

新堀川の流域につきましては、

高度処理、簡易処理の高度化、雨水滞水池の整備、

雨水スクリーンの目幅縮小、ごみ除去装置の設置

と、多くの施策を実施しています。

熱田水処理センターでは、

通常の処理方法に比べ、より「りん」を取り除くことができる

処理方式を導入しております。

続きまして、簡易処理高度化施設ですが、

新堀川では、

伝馬町水処理センターの施設は平成23年より稼働しており、

堀留水処理センターの施設は、平成30年度に稼働しました。

雨水滞水池につきましては、

高辻雨水滞水池、福江雨水滞水池、若宮大通調節池内合流改善対策施設

を整備しております。

新堀川流域の「ごみ除去装置」としましては、

R1年度末までに全箇所の設置を完了しました。

雨水スクリーンの目幅縮小については、高蔵ポンプ所、牛巻ポンプ所、
伝馬町水処理センターで実施中です。

 現在、主に次の対策等の実施に向けて、取り組みを進めています。

1つ目として、未処理下水が河川に放流される手前で分水し、
一時的に貯留する機能を有する「雨水幹線」の整備など
早期に効果を発揮する対策について検討を進めています。

2つ目として、地域を限定した分流化として、モデル地区における分流化の
検討を進めています。

 
続いて、環境局の施策をご紹介いたします。



環境局では、新堀川の水環境改善に向けて、地下水の利用を
検討しています。

令和2年度は、地下水を導水する方法について、複数案の
比較を行いました。


水源に「鶴舞中央図書館の湧き水」を活用する案と、
沿川の土地に新たに「井戸」を設置する案について、
水質改善効果、市民への啓発効果、施工・維持管理の観点から
検討を行い、新たに井戸を設置する案が適当と評価しました。


スライドでは、井戸を用いた地下水利用のイメージを示しています。


新堀川では、海水が滞留する底層の溶存酸素濃度が低く、
また表層と底層の塩分濃度の差から成層化が起こっていることが、
悪臭や白濁の発生要因の一つと考えられています。


イメージ図にあるように、井戸から汲み上げた地下水を、
親水空間や酸素溶解設備等で溶存酸素を増やした後、
新堀川の底層へ放流することで、溶存酸素濃度の改善や
成層化の軽減による水質改善効果が期待できます。

 

 



今年度は、井戸の設置に向けて、新堀川沿いの土地で地質調査
(と地下水の水質調査)を行っているところです。


環境局では、新堀川の水環境改善に向けた短期的な対策として、
地下水利用に向けて引き続き調査・検討を進めていきます。








以下は令和3年4月1日に掲載した関連記事です。




事務局より   令和3年4月1日

 
   令和3年2月13日(土)に開催予定であった第28回調査隊会議は、コロナウィルス感染拡大防止のため

  中止になりました。

   当日、名古屋市から報告される予定であった、名古屋市の堀川浄化に対する取組みの報告資料を

  名古屋市からご提供いただきましたので、ご紹介します。

   

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒緑政土木局レポートのPDFデータのダウンロードはこちら

   ⇒上下水道局レポートのPDFデータのダウンロードはこちら

   ⇒環境局レポートのPDFデータのダウンロードはこちら


まず、緑政土木局の施策についてご紹介します。

・ヘドロ除去については、河川護岸の整備に合わせて実施しています。

・現在、堀川では治水安全度(雨水を流す力)を高めるために、
 下流から順次老朽化した護岸の整備を進めています。

・護岸整備が完了した後、「河床掘削」といって川底を掘り下げて
 水が流れる断面を広げる際に、同時にヘドロ除去をしています。

・現在は図にオレンジ色で示す、古渡橋下流付近までヘドロを除去しました。
 今後も引き続き、上流へ向けて進めていきます。

・さらに、平成30年度から、国の交付金事業として認められた五条橋地区の
 整備にも着手し、護岸整備のスピードアップを図っています。

・護岸整備前後の状況 及び 河床掘削によるヘドロ除去の状況です。

・上の写真は五条橋地区にある、伝馬橋上流付近の整備前後の状況です。

・下の写真は、住吉橋下流で実施した河床掘削に伴うヘドロ除去の状況です。

このように、護岸整備が完了した下流から順次ヘドロ除去を実施しています。

・こちらは堀川の上流、夫婦橋付近で設置した瀬・淵の写真です。

・このように人工的に流れのはやいところと遅いところを作り、
 水の流れに変化をもたせています。

・これにより、植物の成長を促しながら川の自らを浄化する力を高め、
 多様な生物の生息環境の保全と創出を図っています。

 

・平成22年からこれまでに6か所設置しており、これにより
 玉石にオイカワが群れていたり、小魚を捕るコサギや
 流れの緩やかなところにマガモが集まってくるようになりました。

・他にも堀川上流部で魚類の種類や数が増加するなど、
 水環境の改善に寄与しています。

・今年度は、北区の辻栄橋から新堀橋間に新たな瀬・淵を設置しました。

・水位が低い時に撮影した写真のため、今後、通常の水位となり、
 また時間の経過とともに植生が定着するなど、徐々に自然な雰囲気に
 なっていくものと考えています。

 

 

・自己水源のない堀川では庄内川から水をいただいている他、
 自ら水源を確保する努力を続けております。

・その一つとして川沿いに井戸を掘り、地下水を活用しております。

・現在は、堀川上流に9か所設置しており、全体で1秒間に約80Lの
 井戸水が放流されています。

・井戸は全体で10か所の設置を予定しており、令和3年度、10本目となる
井戸を守山区内の庄内川と矢田川に囲まれた、旭橋上流左岸
(図の青い星印の位置)において、設置を予定しています。


・堀川では、浮遊ゴミの除去対策を2つ行っております。

・1つ目は、城北橋下流付近に設置したごみキャッチャーです。

・潮の干満を利用し、下水道処理施設側へゴミを排出し、
 ゴミ回収かごで捕える仕組みとなっています。

・2つ目は、名古屋清港会による浮遊ゴミの回収です。

・船の通行ができる下流から名古屋城の西側付近(朝日橋付近)
 までの区間については、写真のように船により定期的にゴミの回収を
 行っています。

・前回の第27回調査隊会議において、市民の方から新堀川の浮遊ごみが
 集積しやすい箇所について報告がありました。


・浮遊ごみの集積メカニズムの情報について、名古屋清港会を所管する
 名古屋港管理組合と共有し、より効率的なごみ回収を依頼しました。


・名古屋港管理組合からは、「清港会に伝え、できる限り回収できるよう努める」と
 ご回答いただきました。


・今後も、引き続き関係機関と連携し、効率的な浮遊ごみの除去ができるように
 努めてまいります。

 

・こちらは、ごみキャッチャーと清港会の浮遊ごみの回収量の実績です。


・堀川の浮遊ごみ回収量は、ここ数年で全体的に減少傾向にあります。


・これは、1000人調査隊はじめ市民の皆様による熱心な清掃活動などの
 成果が出ているものと考えています。

・新堀川は、平成29年度及び平成30年度にヘドロ除去を実施したものの
 十分な改善には至っていません。


・令和2年度は、新堀川の水環境改善に向けて、有識者の意見を
 お聞きしながら、様々な水質浄化策の有効性等を検証、評価し、
 今後の浄化方針を策定しました。


・愛知県内の大学における河川や水質等の5名の専門家の皆様から、
 今後の方針のヒントとなる様々な意見を頂きました。

・有識者の皆様からは、「短期対策と中長期対策を同時に進めるべき」、
 「未処理下水の流入対策は、根源対策として重要」、
 「水源として地下水や工場の冷却水を活用し、新堀川の底層へ放流
 できるとよい」といった様々なご意見、ご提案を頂きました。


・それらのご意見、ご提案を踏まえ、今後の浄化方針を策定しました。


・@は、汚濁の根源である未処理下水の流入対策として、下水道の分流化を
 できる限り広域で進めるとともに、時間を要する分流化を目指す中で
 早期に効果を発揮する対策として雨水対策池の整備を併せて進めて
 いくものです。

・Aは、有効性の検証の結果、底層DOの改善が期待でき、比較的短期で
 対策ができる地下水や工場冷却水を放流する対策を進めていくものです。


・Bは、@Aは着実に進めていくのは当然ですが、さらなる水質改善に向けて
  取水先として想定される堀川や中川運河の水質改善状況に応じて、
  新堀川に導水する取り組みも進めていくものです。

・以上の方針について、想定スケジュールに示すとおり、
 短期対策と中長期対策を同時に進めていきます。


・今後、関係三局(緑政土木局、環境局、上下水道局)が連携し、
 新堀川の水環境改善に向けて着実に取り組んでいきます。


・現在、名古屋商工会議所では、都心部を流れる堀川、新堀川、
 中川運河を「名古屋三川」と称し、それらの活用による
 都市の魅力向上を目指しています。


・そこで、令和2年度から、三川のうち活用が進んでいない新堀川
 について、名古屋商工会議所が中心となり、民産学官による活用に
 向けた取り組みを始めたところです。

・新堀川沿いには、日本ガイシや東邦ガス、パロマなど多くの企業が
 隣接しています。


・このような特徴を活かし、沿川企業を巻き込んだ新堀川の盛り上げを
 進めていくため、民産学官による意見交換会を開始しました。


・来年度は、沿川企業に新堀川の現状を知って頂くために、
 体験乗船会の実施も予定しています。


・今後、新堀川の水環境改善も着実に進めていくとともに、
 貴重な水辺として活用が進むよう取り組んでいきます。

次に、上下水道局の施策についてご紹介します。

こちらのスライドでは、水色で堀川を示しています。


施策として、高度処理を赤、簡易処理高度化施設を緑
雨水滞水池を青、雨水スクリーン目幅縮小を黄色、
下水再生水の送水を紫、ごみキャッチャーを灰色

でお示ししております。

また、そのほかに、一帯でごみ除去装置を設置しています。

なお、赤字は、今年度整備している施策を
黒字は、これまでに稼働している施策を示しています


それでは、それぞれの施策について、概要を紹介させていただきます。

高度処理としましては、

平成22年より名城水処理センターへ導入しております

ろ過装置がございます。

これは下水処理水の小さな汚れをさらにこし取るものです。

グラフにありますように、SSが導入後である最近の3年が
平均1.0以下と大幅に削減されています。

続きまして、合流式下水道改善施策のひとつである
簡易処理高度化施設の設置です。


従来の簡易処理は沈殿処理のみを行うものでしたが
簡易処理高度化施設では、ろ過処理を行うため、
雨天時の処理水質を向上させることができます。


名城水処理センターの施設は、H29年度に着手し、
令和元年度に稼働しています。


従来の簡易処理ではBODの除去率は2〜3割でしたが、
簡易処理高度化施設を導入することで除去率が5〜6割に向上します

 

こちらは、合流式下水道の改善の貯留施設です。


汚れの度合いが大きい降り始めの雨水を一時的に貯め、雨天時に
堀川へ流入する汚濁負荷を減らす貯留施設を建設しております。


堀川流域では、大曽根雨水調整池と堀川右岸雨水滞水池が稼働して
おります。


堀川左岸雨水滞水池は令和元年度に稼働しており、引き続き
流入管の整備を行ってまいります。


続きまして、ごみ除去装置を紹介させていただきます。


合流式下水道では、雨が降ると、下水中(ちゅう)のゴミが
雨水と一緒に河川へ流れ出てしまうことがあります。


左上の絵をご覧ください。

図面左上から流入した水は、降雨により水量が増加すると
浮遊したごみとともに越流堰を超えます。


一方、右下の絵をご覧いただきますと
ごみ除去装置を設置するとこで、渦を発生させてゴミを
極力右下の水処理センターへ送ることができます。


堀川流域としましては、全体で127箇所の設置を予定しており、
R1年度末までに115箇所を設置済、
R2年度以降は、残りの12箇所について設置を進めます。

雨水スクリーンとは、比較的大きなごみを取り除くための設備で、
水処理センターや雨水ポンプ所の沈砂池に設置しています。


従来はこれの目幅が40mmでしたが、よりたくさんのごみを取り除くために
目幅を25mmへ縮小しています。

水源の確保をご紹介させていただきます。


守山水処理センターでは、膜ろ過された非常にきれいになった下水再生水を
送水しております。


送水量は最大で1日4000m3です。


通水期間は毎年、概ね4月から10月までとなっております。


 

続いて、新堀川浄化の取り組みです。

新堀川の流域につきましては

高度処理、簡易処理の高度化、雨水滞水池の整備、
雨水スクリーンの目幅縮小、
ごみ除去装置の設置

と、多くの施策を実施しています。

 

 

熱田水処理センターでは、

通常の処理方法に比べ、よりりんを取り除くことができる
処理方式を導入しております。

続きまして、簡易処理高度化施設ですが、

新堀川では、

伝馬町水処理センターの施設は平成23年より稼働しており、

堀留水処理センターの施設が、H30年度に稼働しました。

雨水滞水池につきましては

高辻雨水滞水池、福江雨水滞水池、若宮大通調節池内合流改善対策施設

を整備しております。

 

新堀川流域の「ごみ除去装置」としましては、

R1年度末までに全箇所の設置を完了しました。

雨水スクリーンの目幅縮小は、高蔵ポンプ所、牛巻ポンプ所で

実施しており、伝馬町水処理センターについては整備中です。

堀川上中流部・新堀川上流部では、都心部におけるまちづくりの観点から、

さらなる水質浄化が必要と考えております。


そのため、将来的に分流化を目指すなかで、雨水幹線の整備など

早期に効果を発揮する対策を進めます。


また、これと並行して地域を限定するなど早期の分流化着手にかかる

検討、実施にも取り組みます。


以上が上下水道局からの報告となります。


ありがとうございました。

次に環境局の施策のご紹介をさせていただきます。
環境局では令和2年度に、新堀川における地下水利用の検討をしてきました。
その中で、鶴舞中央図書館の湧き水を活用するために

3つのルートで導水する案を検討しました。


しかし、いずれも費用対効果などを評価した結果、

鶴舞中央図書館の湧き水を新堀川に導水するという案は

当面採用できそうもないという結論となりました。
一方、新堀川周辺の市所有地などに、井戸を掘って

地下水を一旦地上にくみ上げ、親水空間で新鮮な空気に

触れさせてから、自重を利用して新堀川に導水する案も

検討いたしました。



新堀川の深い場所では海水が滞留して、貧酸素状態に

なっていることが指摘されており、ここに直接、酸素を十分に

含んだ地下水を直接放流することで水質改善が期待できるのでは

ないかとい検討です。



図のD案とE案の違いは、井戸1本当たりの水量の差ですが、

大きめの井戸であれば効果も期待できるのではないか、

という評価をしております。


次年度以降、さらに実施に向けて検討を進めてゆく予定です。




以上で、緑政土木局、上下水道局、環境局の報告を終わります。









以下は、令和2年11月13日付で掲載した関連記事です。


事務局より   令和2年11月13日

 
   令和2年11月11日(土)、名古屋都市センターで開催しました、第27回堀川1000人調査隊会議で、

  名古屋市から報告された、名古屋市の堀川浄化に対する取組みの報告資料をご紹介します。

   

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら



みなさんこんにちは!


本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

今から、堀川の水環境改善に向けた名古屋市の施策について
お話しさせていただきます。


本日は、緑政土木局、上下水道局、環境局の3局からそれぞれの
取り組みを紹介いたします。




始めに、緑政土木局の施策の紹介です。




堀川の浄化対策の一つ目がヘドロの除去です。



これまでの事業全体をおさらいさせていただきますと、
堀川では平成6年から平成19年まで澪筋と呼ばれる
川の中心部を上流から下流までヘドロ除去を実施しました。


これは、改修前の老朽化した護岸において、護岸際のヘドロ
まで取り去ってしまうと、護岸が崩れてしまうおそれがある
ためです。


その後、川として重要な役割のひとつである雨水を流す力を
高めることを目的とした治水整備を下流から進めています。


先に護岸整備した後、河床掘削といって川底を掘り下げて
水が流れる断面を広げる際に、同時にヘドロも除去しています。


現在は尾頭橋上流付近まで整備が進んでおり、オレンジ色で
お示しした、古渡橋下流付近までヘドロを除去しました。


今後も引き続き、上流へ向けて進めて参りたいと考えて
おります。


さらに、平成30年度から、国の交付金事業として認められ、
五条橋地区の整備にも着手しており、護岸整備のスピードアップを
図っています。


早期の護岸整備完了に向け、今年度も下流からの整備に加え、
五条橋地区の整備を進めております。


護岸整備に併せてヘドロの除去を行い、さらなる水質浄化に
取り組んで参ります。




















続きまして瀬・淵の設置です。





・こちらは堀川の上流、夫婦橋付近の写真です。

・このように人工的に流れのはやいところと遅いところを作り、
 水の流れに変化をもたせています。


・そうすることで、植物の成長を促しながら川の自らを浄化する
力を高め、多様な生物の生息環境の保全と創出を図っています。



(参考)産卵種:オイカワ(5〜8月、玉石の下、水深10cm)、

      ヨシノボリ類(5〜8月、河床の砂礫、水深20cm)






今年度は北区の辻栄橋から新堀橋の間に新たな瀬淵を
設置予定です。


平成22年から、これまでに6か所設置しており、これにより
玉石にオイカワが群れていたり、小魚を捕るコサギや
流れの緩やかなところにマガモが集まってくるようになりました。


他にも堀川上流部で魚類の種類や数が増加するなど、
水環境の改善に寄与していることが確認できております。
















続きまして、水源の確保に向けた取り組みです。













自己水源の無い堀川では庄内川から水をいただいている他、
自ら水源を確保する努力を続けております。


その一つとして川沿いに井戸を掘り、地下水を活用しております。


今年3月に設置完了した黒川1号橋の井戸を含め
現在は堀川上流に9か所設置しており、全体で1秒間に
約80Lの井戸水が放流されています。


井戸は全体で10か所の設置を予定しており、現在調査中の
ものが10本目となります。

現在、守山区内の庄内川と矢田川に囲まれた、スライド上では
青い星印の位置において、井戸の設置にむけて調査を行って
います。


今後も自己水源の確保に努めて参ります。


















続きまして、浮遊ゴミの回収量の推移についてです。













堀川では、浮遊ゴミの除去対策を2つ行っております。


1つ目はごみキャッチャーです。

こちらは緑政土木局、上下水道局、環境局の3局が
共同で行っている事業です。







2つ目は清港会による浮遊ゴミの除去です。


1000人調査隊の皆様から頂いた浮遊ゴミの集積メカニズムの
情報を共有し、効率的な浮遊ゴミの除去に努めています。




こちらは、ごみキャッチャーと清港会の浮遊ごみの回収量の
実績です。

ご覧の通り、堀川の浮遊ゴミは減少傾向にあります。

これは、市民意識の向上による総量の低減があると思われます。


H30が増えた原因

堀川での除去回数が増えたため


R1の現状

清港会 14.7t

ごみキャッチャー 0.8t

R2河川大清掃

R2.10.21 〜10.29 巾下橋〜堀川水門10.5km 
    ほか新堀川、中川運河で実施

 

年度         除去回数   1回当たりの除去量(t)

24        166             0.18

25       159        0.18

26       166        0.17

27       152        0.14

28       140        0.13

29       102        0.15

30       148        0.12

R1       128        0.12


○平成29年度は、死魚の処理量が多く、この対応のため、
  結果的に堀川における処理回数が減ったとのこと。

○毎年の「塵芥別処理実績」の回数には、死魚対応の回数は
  含んでいないとのこと。


















続きまして、水源の確保に向けた取り組みです。




新堀川の水環境改善に向けた調査検討についてです。


今年度は水環境改善の基礎検討として、下記の例にあるような
水質シミュレーションなど、様々な浄化策による浄化効果を
検証していく予定です。


また、有識者ヒアリングを行い、有識者の意見を参考に、
効果的な浄化策や今後の水辺の活用方法を検討していきます。


有識者からの主な意見(R2年7月)

○対策の方向性について

 ・短期的な対策と中長期的な対策を同時に進めていくべき

 ・未処理下水の流入対策は、根源対策として重要

 ・水源として、地下水や工場の冷却水を活用し、
  新堀川の底層へ放流できるとよい

 ・曝気や覆砂は、課題が多く効果的ではない


水質シミュレーションの施策メニューへ反映

 (浄化効果、概算費用、課題の整理など具体的に検討)




名古屋商会議所との連携について










緑政土木局からの報告は以上となります。

次は上下水道局からの報告です。














それでは、上下水道局の施策を紹介させていただきます。














堀川の浄化施策を紹介します。









こちらのスライドでは、水色で堀川を示しています。


施策として、高度処理を赤、簡易処理高度化施設を緑

雨水滞水池を青、雨水スクリーン目幅縮小を黄色、

下水再生水の送水を紫、ごみキャッチャーを灰色

でお示ししております。


また、そのほかに、一帯でごみ除去装置を設置しています。


なお、赤字は、今年度整備している施策を

黒字は、これまでに稼働している施策を示しています。


それでは、それぞれの施策について、概要を紹介させて
いただきます。





高度処理としましては、

平成22年より名城水処理センターへ導入しております
ろ過装置がございます。


これは下水処理水の小さな汚れをさらにこし取るものです。

グラフにありますように、SSが導入後である最近の3年が
平均1.0以下と大幅に削減されています。



続きまして、合流式下水道改善施策のひとつである
簡易処理高度化施設の設置です。


従来の簡易処理は沈殿処理のみを行うものでしたが
簡易処理高度化施設では、ろ過処理を行うため、
雨天時の処理水質を向上させることができます。


名城水処理センターの施設は、H29年度に着手し、
令和元年度に稼働しています。


従来の簡易処理ではBODの除去率は2〜3割でしたが、
簡易処理高度化施設を導入することで除去率が5〜6割に
向上します。





こちらは、合流式下水道の改善の貯留施設です。


汚れの度合いが大きい降り始めの雨水を一時的に貯め、
雨天時に堀川へ流入する汚濁負荷を減らす貯留施設を
建設しております。


堀川流域では、大曽根雨水調整池と堀川右岸雨水滞水池が
稼働しております。


堀川左岸雨水滞水池は令和元年度に稼働しており、
引き続き流入管の整備を行ってまいります。



続きまして、ごみ除去装置を紹介させていただきます。


合流式下水道では、雨が降ると、下水中(ちゅう)のゴミが
雨水と一緒に河川へ流れ出てしまうことがあります。


左上の絵をご覧ください。

図面左上から流入した水は、降雨により水量が増加すると
浮遊したごみとともに越流堰を超えます。


一方、右下の絵をご覧いただきますと
ごみ除去装置を設置するとこで、渦を発生させてゴミを
極力右下の水処理センターへ送ることができます。


堀川流域としましては、全体で127箇所の設置を予定しており、
R1年度末までに115箇所を設置済、

R2年度以降は、残りの12箇所について設置を進めます。




雨水スクリーンとは、比較的大きなごみを取り除くための
設備で、水処理センターや雨水ポンプ所の沈砂池に
設置しています。


従来はこれの目幅が40mmでしたが、よりたくさんのごみを
取り除くために、目幅を25mmへ縮小しています。














水源の確保をご紹介させていただきます。」

守山水処理センターでは、膜ろ過された非常にきれいになった
下水再生水を送水しております。


送水量は最大で1日4000m3です。

通水期間は毎年、概ね4月から10月までとなっております。


続いて、新堀川浄化の取り組みです。




新堀川の流域につきましては

高度処理、簡易処理の高度化、雨水滞水池の整備、
雨水スクリーンの目幅縮小、ごみ除去装置の設置

と、多くの施策を実施しています。


熱田水処理センターでは、

通常の処理方法に比べ、よりりんを取り除くことができる
処理方式を導入しております。



続きまして、簡易処理高度化施設ですが、

新堀川では、

伝馬町水処理センターの施設は平成23年より稼働しており、

堀留水処理センターの施設が、H30年度に稼働しました。


雨水滞水池につきましては

高辻雨水滞水池、福江雨水滞水池、
若宮大通調節池内合流改善対策施設

を整備しております。



新堀川流域の「ごみ除去装置」としましては、

R1年度末までに全箇所の設置を完了しました。








雨水スクリーンの目幅縮小は、高蔵ポンプ所、

牛巻ポンプ所で実施しており、伝馬町水処理センター

については整備中です。





堀川上中流部・新堀川上流部では、都心部における
まちづくりの観点から、さらなる水質浄化が必要と考えて
おります。


そのため、将来的に分流化を目指すなかで、雨水幹線の
整備など早期に効果を発揮する対策を進めます。


また、これと並行して地域を限定するなど早期の分流化
着手にかかる検討、実施にも取り組みます。









最後に、新堀川の水質浄化に関連する取組みを
ご紹介させていただきます。


新堀川の最上流部に位置する堀留水処理センターにつきまして、
この上部空間等をより都心部にふさわしい魅力ある空間にするため、
関係局による庁内プロジェクト協議会を設置して、効果的な
活用方法について検討しています。


 この中で、新堀川の水環境改善も課題の一つとして捉え、
まずは条件整理など基礎的な検討を進めている状況です。


 今後の予定としては、リニア中央新幹線の開業時期を
見据えて活用開始できるように取り組んでいきたいと
考えております。


以上が上下水道局からの報告となります。

ありがとうございました。


ここからは、環境局の施策について地域環境対策課に
発表していただきます。

よろしくお願いします。













続いて、環境局の施策をご紹介いたします。


















新堀川の上流域には、大曽根層という地下水が豊富な地層が
広がっています。

環境局では、新堀川の水質を改善し、魅力ある水辺空間とするため、
地下水の利用を検討しているところです。



令和元年度には、新堀川の上流域を対象として、既存の
ボーリングデータや民間の事業者等が設置している井戸の
情報等を基に地下水情報をとりまとめ、3つの地下水活用の
モデルケースについて検討を行いました。


1つ目のケースとして、既存の湧き水を活用するという観点から、
鶴舞中央図書館の湧水を活用することについて検討を行いました。


こちらは、自然の湧き水であるため季節によって水量の変動が
あることや、新堀川へ導水するためには距離や高低差があることから、
費用対効果や効率性を考慮したうえで、引き続き慎重に検討することと
しました。


2つ目のケースとして、堀川の上流部と同様に、沿川に新しく
井戸を設置して、汲み上げた地下水を活用することについて
検討を行いました。


新堀川周辺は地下水が豊富な地層を有しており、民間の事業者等も
井戸を設置しています。


安定した水量の確保が期待できることから、有効な方策の一つと
考えております。


3つ目のケースとして、周辺のビル等における地下漏水を活用する
ことができないか検討を行いました。


ビル等の所有者に対してアンケート調査を行い、漏水の有無や
その状況を確認しましたが、ほとんど地下漏水が無かったことから
活用は困難と考えております。


なお、令和2年度は、地下水導水の複数案について比較検討をするほか、
せせらぎ等の水辺空間へ活用について検討しております。












以下は、令和2年3月13日付で掲載した関連記事です。




事務局より   令和2年3月13日

 
   結果的に中止になってしまいましたが、令和2年2月29日(土)、

  名古屋都市センターで開催を計画していた、第26回堀川1000人調査隊会議で、

  名古屋市から報告される予定であった、名古屋市の堀川浄化に対する取組みの

  報告資料をいただきましたので、ご紹介します。

   下記の資料の右側のコメントは、名古屋市から原稿をいただいたものをそのまま

  ご紹介しております。



  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら


これまで堀川では、平成6年から平成19年まで

澪筋(みおすじ)と呼ばれる川の真ん中を中心として上流から

下流までの、ヘドロ除去を実施しました。


これは改修前の老朽化した護岸において、護岸際のヘドロまで

とり去ってしまうと、護岸が崩れてしまう可能性があるためです。


その後、川として重要な役割のひとつである雨水を流す力を

高めることを目的とした治水整備を下流から進めています。



先に護岸整備した後、河床掘削といって川底を掘り下げて

水が流れる断面を広げる際に、同時にヘドロも除去してまいりました。


現在は尾頭橋付近まで整備が進んでおり、オレンジ色で

お示しした箇所でヘドロを除去いたしました。


今後も引き続き、上流へ向けて進めて参りたいと考えております。


さらに平成30年度から、国の交付金事業として認められたことから、

五条橋地区の整備に着手しています。


今年度も、下流からの整備に加え、五条橋地区の整備を

進めておりますので、堀川の護岸整備がさらにスピードアップ

していくと考えております。


また、併せてヘドロの除去を行い、さらなる水質浄化に
取り組んで参ります。

こちらは堀川の上流、夫婦橋付近の写真です。


このように人工的に流れのはやいところと遅いところを作り、

水の流れに変化をもたせています。







植物の成長を促しながら川の自らを浄化する力を高め

多様な生物の生息環境の保全創出を図っています。





令和2年度は、北区の新堀橋下流に新たな瀬淵を

設置予定です。




















平成22年度から30年度までに6か所設置しており、

これにより玉石にオイカワが群れていたり、小魚を捕る

コサギや流れの緩やかなところにマガモが集まってくるように

なりました。


他にも堀川上流部で魚類の種類や数が増加するなど、

水環境の改善に寄与していることが確認できております。



自己水源の無い堀川では庄内川から水をいただいている他、

自ら水源を確保する努力を続けております。


その一つとして川沿いに井戸を掘り、地下水を活用しております。


これまで、井戸を堀川上流に8か所設置しており、

全体で1秒間に約70Lの井戸水を導水しています。


現在、矢田川と堀川が交差する付近の、スライド上では

青い星印の位置において井戸の設置工事中です。


全体で合計の10か所になるように設置を予定しており、

今回設置するものが9本目となります。


今後も自己水源の確保に努めて参ります。






















堀川では、上流域と中流域でそれぞれ浮遊ゴミの除去対策を

実施しています。


船の運航が可能な中下流域では船による浮遊ゴミの除去を

行っています。(名古屋清港会)


一方、上流域では、写真のようなごみキャッチャーという施設を設置し

ごみの除去を行っています。(上下水道局、緑政土木局)







中下流域で実施している舟による浮遊ゴミの除去については、

1000人調査隊の皆様から頂いた浮遊ゴミの集積メカニズムの

情報を事業者(清港会)と共有し、効率的な浮遊ゴミの除去に

努めています。













こちらは、ごみキャッチャー(上流域)と清港会(中下流域)の

浮遊ごみの回収量の実績です。


ご覧の通り、堀川の浮遊ゴミは減少傾向にあります。


これは、市民の皆様の清掃活動や合流式下水道の改善などに

よるものだと考えています。





令和2年度は、新堀川の水環境改善に向けた調査検討を

実施する予定です。
















様々な浄化施策による浄化効果を趣味レーションにより検証し、

有識者の意見も参考にしながら効果的な浄化策や、今後の

水辺活用方法について検討していく予定です。





市内の商工業企業・団体で運営される経済団体

「名古屋商工会議所」と連携し、今後、新堀川沿川の企業を

巻き込んだ盛り上げを一緒になって進めていく予定です。



今後、名古屋商工会議所では、新堀川において

沿川企業向けの乗船体験会の実施や、将来像について

関係者で意見交換をしていく予定と聞いています。














それでは、上下水道局の施策を紹介させていただきます。









堀川の浄化施策を紹介します。















こちらのスライドでは、水色で堀川を示しています。


施策として、高度処理を赤、簡易処理高度化施設を緑

雨水滞水池を青、雨水スクリーン目幅縮小を黄色、

下水再生水の送水を紫、ごみキャッチャーを灰色

でお示ししております。


また、そのほかに、一帯でごみ除去装置を設置しています。


なお、赤字は、今年度整備している施策を

黒字は、これまでに稼働している施策を示しています。


それでは、それぞれの施策について、概要を紹介させていただきます。



高度処理としましては、

平成22年より名城水処理センターへ導入しております

ろ過装置がございます。



これは下水処理水の小さな汚れをさらにこし取るものです。

グラフにありますように、SSが導入後である最近の3年が

平均1.0以下と大幅に削減されています。



続きまして、合流式下水道改善施策のひとつである

簡易処理高度化施設の設置です。


従来の簡易処理は沈殿処理のみを行うものでしたが

簡易処理高度化施設では、ろ過処理を行うため、

雨天時にの処理水質を向上させることができます。



名城水処理センターの施設は、H29年度に着手し、

令和元年度に稼働しています。


従来の簡易処理ではBODの除去率は2〜3割でしたが、

簡易処理高度化施設を導入することで除去率が5〜6割に

向上します。





こちらは、合流式下水道の改善の貯留施設です。


汚れの度合いが大きい降り始めの雨水を一時的に貯め、

雨天時に堀川へ流入する汚濁負荷を減らす貯留施設を建設

しております。


堀川流域では、大曽根雨水調整池と堀川右岸雨水滞水池が

稼働しております。


堀川左岸雨水滞水池は、令和元年度に稼働しており、

引き続き流入管の整備を行ってまいります。



続きまして、ごみ除去装置を紹介させていただきます。


合流式下水道では、雨が降ると、下水中(ちゅう)のゴミが

雨水と一緒に河川へ流れ出てしまうことがあります。

左上の絵をご覧ください。

図面左上から流入した水は、降雨により水量が増加すると

浮遊したごみとともに越流堰(えつりゅうぜき)を超えます。


一方、右下の絵をご覧いただきますと

ごみ除去装置を設置するとこで、渦を発生させてゴミを

極力右下の水処理センターへ送ることができます。


堀川流域としましては、全体で127箇所の設置を予定しており、

H30年度末までに112箇所を設置済、

令和元年度以降は、残りの15箇所について設置を進めます。



雨水スクリーンとは、比較的大きなごみを取り除くための設備で、

水処理センターや雨水ポンプ所の沈砂池に設置しています。


従来はこれの目幅が40mmでしたが、よりたくさんのごみを

取り除くために、目幅を25mmへ縮小しています。

















水源の確保をご紹介させていただきます。


守山水処理センターでは、膜ろ過された非常にきれいになった

下水再生水を送水しております。


送水量は最大で1日4000リュウベイです。

通水期間は毎年、概ね4月から10月までとなっております。





























新堀川の流域につきましては

高度処理、簡易処理の高度化、雨水滞水池の整備、

雨水スクリーンの目幅縮小、ごみ除去装置の設置

と、多くの施策を実施しています。

















熱田水処理センターでは、

通常の処理方法に比べ、より、「りん」を取り除くことができる

処理方式を導入しております。






















続きまして、簡易処理高度化施設ですが、

新堀川では、伝馬町水処理センターの施設は平成23年より

稼働しており、堀留水処理センターの施設が、H30年度に

稼働しました。





雨水滞水池につきましては

高辻雨水滞水池、福江雨水滞水池、

若宮大通調節池内合流改善対策施設

を整備しております。




















新堀川流域の「ごみ除去装置」としましては、

全体で45箇所の設置を予定しており、H30年度末までに

41箇所を設置済、令和元年度は残りの4箇所について

設置を進めます。






雨水スクリーンの目幅縮小は、高蔵ポンプ所、牛巻ポンプ所で

実施しており、伝馬町水処理センターについては整備中です。


 




事務局注

  左記の件については、昨年11月に、次のような報道がありましたので

 併せてご紹介します。

   「堀川浄化へ 8キロ貯留管」

    ⇒新聞報道はこちら
事務局注

 左記の件につきましては、次のような報道記事が

ありますので、ご参考にしてください。

  「都心の湧き水で新堀川浄化」

  ⇒新聞報道はこちら





















事務局より
 
   令和元年9月28日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第25回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

みなさんこんにちは!

本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

今から、堀川の水環境改善に向けた名古屋市の施策について
お話しさせていただきます。

本日は、緑政土木局、上下水道局、環境局の3局から
それぞれの取り組みを紹介いたします。



始めに、緑政土木局の施策の紹介です。




堀川の浄化対策の一つ目がヘドロの除去です。


これまでの事業全体をおさらいさせていただきますと、
堀川では平成6年から平成19年まで澪筋と呼ばれる
川の真ん中を中心として上流から下流までのヘドロ除去を
実施しました。


これは改修前の老朽化した護岸において、護岸際のヘドロまで
取り去ってしまうと、護岸が崩れてしまう可能性があるためです。



その後、川として重要な役割のひとつである雨水を流す力を
高めることを目的とした治水整備を下流から進めています。


先に護岸整備した後、河床掘削といって川底を掘り下げて
水が流れる断面を広げる際に、同時にヘドロも除去して
まいりました。


現在は尾頭橋付近まで整備が進んでおり、オレンジ色で
お示しした箇所でヘドロを除去いたしました。


今後も引き続き、上流へ向けて進めて参りたいと考えております。


さらに昨年度から、国の交付金事業として認められ、
五条橋地区の整備に着手しています。


今年度も、下流からの整備に加え、五条橋地区の整備を
進めておりますので、堀川の護岸整備がさらにスピードアップ
していくと考えております。


また、併せてヘドロの除去を行い、さらなる水質浄化に
取り組んで参ります。


合計約15.5万m3

一般的な25mプール(400?)、約387杯分にあたります。

H28実績  河道掘削 5,560m3(うちヘドロ1,853m3)
              

H29実績  河道掘削 6,270m3(うちヘドロ1,409m3)

H30実績   河道掘削 14,240m3(うちヘドロ4,288m3)

護岸整備 S63〜

河床掘削 S63〜


続きまして瀬・淵の設置でございます。


・こちらは堀川の上流、夫婦橋付近の写真です。


・このように人工的に流れのはやいところと遅いところを作り、

 水の流れに変化をもたせています。


・そうすることで、植物の成長を促しながら川の自らを
浄化する力を高め、多様な生物の生息環境の保全と
創出を図っています。


(参考)産卵種:オイカワ(5〜8月、玉石の下、水深10cm)、
ヨシノボリ類(5〜8月、河床の砂礫、水深20cm)




・今年の3月に、黒川駅の中日ハウジングセターよりも
少し上流に位置する木津根橋の上流で設置いたしました。


・右側の写真のように単調な流れの場所に置き石を設置し、
水環境の向上を狙います。




・これまでの瀬淵の設置の取り組み紹介。

H22から昨年度までに6か所設置しており、これにより
玉石にオイカワが群れていたり、小魚を捕るコサギや
流れの緩やかなところにマガモが集まってくるようになりました。


他にも堀川上流部で魚類の種類や数が増加するなど、
水環境の改善に寄与していることが確認できております。

 520m/700m




自己水源の無い堀川では庄内川から水をいただいている他、
自ら水源を確保する努力を続けております。


その一つとして川沿いに井戸を掘り、地下水を活用しております。


これまで、井戸を堀川上流に8か所設置しており、
全体で1秒間に約70Lの井戸水が放流されています。


今年度、矢田川と堀川が交差する付近の、スライド上では
青い星印の位置において井戸の設置を予定しています。


全体で合計の10か所になるように設置を予定しており、
今回設置するものが9本目となります。


今後も自己水源の確保に努めて参ります。

0.01m3/s=毎秒10リットル・・・風呂が約20秒でいっぱいになる

0.0005m3/s=毎秒500ミリリットル・・・1秒でペットボトル1本

続きまして、清港会と連携した浮遊ゴミの除去の
取り組みについて紹介します。


これまで1000人調査隊さんが情報提供されていた

ゴミがたまり易い潮位と場所データを、この度、
清港会さんが試行的に活用した取組みを実施


名古屋港管理組合を通じて清港会に情報提供

・掘割跡、松重閘門 干潮時

・桜橋~景雲橋間 満潮時

干潮時は船を寄せられないため、満潮時の桜橋~景雲橋間で
効果的に浮遊ゴミを除去

また、落ち葉や木の枝などの自然物は回収していない
とのことでしたが、景観上よろしくない旨を伝えたところ、
快く、自然物の塊も回収していただけるようになりました。


今後も連携を続けて、堀川の浄化に取り組んで参りたい。


それでは、上下水道局の施策を紹介させていただきます。


堀川の浄化施策を紹介します。


こちらのスライドでは、水色で堀川を示しています。

施策として、高度処理を赤、簡易処理高度化施設を緑
雨水滞水池を青、雨水スクリーン目幅縮小を黄色、
下水再生水の送水を紫、ごみキャッチャーを灰色

でお示ししております。


高度処理としましては、平成22年より名城水処理センターへ
導入しております過装置がございます。


これは下水処理水の小さな汚れをさらにこし取るものです。

グラフにありますように、SSが導入後である最近の3年が
平均1.0以下と大幅に削減されています。


続きまして、合流式下水道改善施策のひとつである
簡易処理高度化施設の設置です。


従来の簡易処理は沈殿処理のみを行うものでしたが
簡易処理高度化施設では、ろ過処理を行うため、
雨天時にの処理水質を向上させることができます。


名城水処理センターの施設は、H29年度に着手し、
令和元年度に稼働予定です。

従来の簡易処理ではBODの除去率は2〜3割でしたが、
簡易処理高度化施設を導入することで除去率が
5〜6割に向上します。



こちらは、合流式下水道の改善の貯留施設です。

汚れの度合いが大きい降り始めの雨水を一時的に貯め、
雨天時に堀川へ流入する汚濁負荷を減らす貯留施設を
建設しております。


堀川流域では、大曽根雨水調整池と堀川右岸雨水滞水池が
稼働しております。

堀川左岸雨水滞水池は令和元年度に稼働する予定です。


続きまして、ごみ除去装置を紹介させていただきます。

合流式下水道では、雨が降ると、下水中(ちゅう)のゴミが
雨水と一緒に河川へ流れ出てしまうことがあります。


左上の絵をご覧ください。

図面左上から流入した水は、降雨により水量が増加すると
浮遊したごみとともに越流堰を超えます。


一方、右下の絵をご覧いただきますと
ごみ除去装置を設置するとこで、渦を発生させてゴミを
極力右下の水処理センターへ送ることができます。


堀川流域としましては、全体で127箇所の設置を予定しており、
H30年度末までに112箇所を設置済、
今後は残りの15箇所について設置を進めます。


雨水スクリーンとは、比較的大きなごみを取り除くための設備で、
水処理センターや雨水ポンプ所の沈砂池に設置しています。


従来はこれの目幅が40mmでしたが、よりたくさんのごみを
取り除くために目幅を25mmへ縮小しています。


水源の確保をご紹介させていただきます。


守山水処理センターでは、膜ろ過された非常にきれいに
なった下水再生水を送水しております。


送水量は最大で1日4000リュウベイです。

通水期間は毎年、概ね4月から10月までとなっております。


続きまして、河川に流れるごみの除去を紹介させていただきます。

こちらはH18年度より稼働しておりますごみキャッチャーです。

ごみキャッチャーのしくみですが、潮の満ち引きを利用して
捕集フェンスで浮遊ゴミを集めます。

堀川の水位に応じて流入ゲートが自動で下がりゴミ回収かごで
捕捉し、定期的にゴミ回収かごを引き上げ、処分します。

R1年度の実績は8月末までで0.448tとなっております。

新堀川の流域につきましては
高度処理、簡易処理の高度化、雨水滞水池の整備
、雨水スクリーンの目幅縮小、ごみ除去装置の設置
と、多くの施策を実施しています。

熱田水処理センターでは、
通常の処理方法に比べ、よりりんを取り除くことができる
処理方式を導入しております。


続きまして、簡易処理高度化施設ですが、
新堀川では、
伝馬町水処理センターの施設は平成23年より稼働しており、
堀留水処理センターの施設が、H30年度に稼働しました。

雨水滞水池につきましては
高辻雨水滞水池、福江雨水滞水池、
若宮大通調節池内合流改善対策施設
を整備しております。


新堀川流域の「ごみ除去装置」としましては、
全体で45箇所の設置を予定しており、H30年度末までに
41箇所を設置済、

今後は残りの4箇所について設置を進めます。

雨水スクリーンの目幅縮小は、高蔵ポンプ所、牛巻ポンプ所で
実施しており、伝馬町水処理センターについては整備中です。










以下は、平成31年2月23日付で掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成31年2月23日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第24回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら








以下は、平成30年9月29日付けで掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成30年9月29日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第23回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら









下記は、平成30年2月17日付けで掲載した関連記事です。


事務局より
 
   平成30年2月17日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第22回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

緑政土木局から

平成26年度に実施した五条橋〜中橋区間、約300mの
覆砂による浄化実験では、堀川1000人調査隊の調査結果においても
名古屋市独自の調査においても、堀川浄化につながる効果が
次のような観点で確認されました。

  干満によるヘドロの巻き上げの抑制がみられたこと

  水際の透明感の改善されたこと

  生き物が目立つようになったこと


この成果を踏まえて、29年度は、巾下橋〜錦橋区間、約1,100m
において、覆砂区間を拡大する工事を実施することになり、12月より
工事が始まりました。




新堀川においては、29年度で、中流部のヘドロの堆積状況を把握、
すでに昨年度までに実施していた上流、下流部の調査結果とあわせ
ほぼ全域でヘドロの堆積状況が把握できました。


うち、下流部(堀川と新堀川の合流点)で約2mの堆積が確認できた
ヘドロについて、29年度内に完了する計画で、ヘドロの浚渫が始まりました。


また、課題となっている新堀川上流部の悪臭対策についても
前回(第21回調査隊会議)で、市民から要望のあった、上流部の
早期浚渫を実現するよう、30年度予算に組み入れすることができました。





上下水道局からは、前回の会議で紹介した施策を引き続き
継続実施中である旨、報告がありました。






以下は、平成29年9月9日付けで掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成29年9月9日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第21回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら
緑政土木局から

平成26年度に実施した五条橋〜中橋区間、約300mの
覆砂による浄化実験では、堀川1000人調査隊の調査結果においても
名古屋市独自の調査においても、堀川浄化につながる効果が
次のような観点で確認されました。

  干満によるヘドロの巻き上げの抑制がみられたこと

  水際の透明感の改善されたこと

  生き物が目立つようになったこと


この成果を踏まえて、29年度は、巾下橋〜錦橋区間、約1,100m
において、覆砂区間を拡大する工事を実施することになりました。




新堀川においては、29年度で、中流部のヘドロの堆積状況を把握、
すでに昨年度までに実施していた上流、下流部の調査結果とあわせ
ほぼ全域でヘドロの堆積状況が把握できました。


うち、下流部(堀川と新堀川の合流点)で約2mの堆積が確認できた
ヘドロについて、29年度内にヘドロの浚渫を実施します。
堀川のヘドロの浚渫については、順次実施してきていますが、今年度は
松重閘門付近の浚渫を実施します。



水源の確保として、一年におおよそ1本ずつ、浅層地下水の活用のための
井戸とポンプを設置してきていますが、今年度は、金城橋上流付近
(八王子中学校付近)にポンプを設置します。

これで累計8本目の井戸となりますが、10本を目指して、これからも
ポンプの設置をしていく予定です。


(会場からの質問に答えて)
一本ずつは、毎秒0.01トンと少量ですが、これは地下水のくみ上げ規制の
範囲内で周りの環境に配慮しながらおこなっているためで、ひとつひとつは
少量であっても、数を増やすこと、色々な場所に設置することで、全体として
堀川の水環境を改善することになると考えています。


上流部の夫婦橋付近では、瀬淵の形成を行い、水の流れに
変化を持たせることによって、川の自浄能力の向上や生き物の
生息環境などの水環境の改善をはかります。



上下水道局から

名城水処理センターに設置したろ過装置によって、下水処理水の
放流水に含まれる小さな汚れは、設置前の3分の1以下に減っています。


また、名城水処理センターに、今年度から31年度の稼働開始を目指して、
新たな装置(簡易処理高度化施設)の設置を行います。


この装置は、従来雨天時に大量に水処理センターに流入する汚水は
処理能力を超える分について、その原水を沈殿処理したうえで消毒を実施して
川に放流していました。


 つまり、現在、雨天時には、微生物による下水処理が追い付かなくなるので
微生物処理できない部分については、沈殿処理と消毒だけがなされて
放流されているため、まとまった雨が降ると、それが堀川への汚濁物質
流入の原因となっています。


 その状況を少しでも改善するため、沈殿の代わりに、特殊ろ材を用いて
ろ過処理し、そのろ過水を消毒して堀川に放流するようにしようというのが
この簡易処理高度化施設設置の狙いです。



合流式下水道の改善のための堀川左岸雨水滞水池については
平成30年度に稼働を予定しています。



合流式下水道改善のための、ごみ除去装置の設置は
今年度は1か所を設置予定で、全体の計画126か所のうち
112か所目となります。


また城北橋付近に設置したごみキャッチャーについては
ごみを補修するフェンスの張り方を改善した結果平成27年度から
回収するごみが増え、効果を発揮しています。


下水再生水の利用については、9月から露橋水処理センターの
供用が開始しました。

  ⇒露橋水処理センターに関する資料はこちら


露橋水処理センターからは、高度処理水が、毎日6万トン
供給されます。


そのうちの3万トンは、笹島の堀留の浄化のために堀留に
送られ、残りの3万トンは、露橋の水処理センターから
直接、中川運河に放流されます。



中川運河には、以前より、毎日7万トンの名古屋港の海水が
中川口閘門を経て、中川運河に取り込まれています。


今後は、海水7万トン+堀留に放流される高度処理水3万トン
+水処理センターから放流される3万トン=13万トンが、
中川運河の浄化のために使われます。


この中川運河の水は、松重閘門のところに設置されたポンプによって
堀川に放流されており、今後は毎日13万トンの水が
名古屋港⇒中川運河⇒堀川⇒名古屋港という時計回りのルートで
循環することになります。


こうした水循環が、中川運河にとっても堀川にとっても水環境
改善のために大切な事と考えられていますが、露橋水処理センターの
高度処理施設の完成により、従来以上に、水環境改善に期待
されています。


(会場からの質問)
 中川運河の東支線、つまり松重閘門の西側には、かなりのヘドロが
堆積しており、これが堀川にポンプで流入する時に、堀川ではかなりの
悪臭や色の悪化を指摘する声が多いのですが、露橋の高度処理だけで
これが改善するとは思えない。

中川運河のヘドロを浚渫する計画はないのでしょうか。


(会場からの質問にこたえて)
 中川運河は、名古屋港管理組合の管轄になっており、直接の事業者は
名古屋港管理組合ですが、松重閘門の老朽化したポンプの更新も含め
水質改善策を検討していると聞いています。

 同組合と市が協調しながら、全体としての水環境改善をはかって
ゆきます。

(会場から)
 ぜひ、あのヘドロを何とかするなど、東支線の水質改善を名古屋港
管理組合にもお願いしてください。



露橋水処理センターの処理水は、従来の施設よりも
富栄養化のもととなる、窒素やリンの除去ができるのに加え
最終沈殿池を経た後、急速ろ過を行った上で放流されるため
浮遊物質をより多く除去でき、透視度がさらに向上することが
期待されています。


また、処理水の熱は、地域冷暖房にも活用されます








下記は、平成29年2月18日付けで掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成29年2月18日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第20回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら






まず、緑政土木局からほりかわの水環境改善に向けた取り組みをご紹介し
そのあと、上下水道局の取り組みについてご紹介します。



緑政土木局からの報告のポイントは次の通りです。


平成28年度は、納屋橋船着場周辺の再開発にあわせ、へどろを除去しました。

夫婦橋付近に新たに瀬淵を施工しました。



平成29年度に予定している実施施策は次の通りです。


五条橋地区で実施している堀川浄化策について
効果が確認できたことから、覆砂施工区間を拡大し
幅下橋から錦橋まで施工します。


新堀川における悪臭対策を実施します。


  ⇒関連する新聞記事はこちら



次は上下水道局からの報告です。

上下水道局では以下のような施策を実施しています。













事務局より
 
   平成28年9月3日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第19回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

  


  下記に、当日名古屋市から報告されたスライドをご紹介します。


五条橋〜中橋間で実施している覆砂等の実験について

約1年半経過した時点での中間報告です。



この実験の効果がはっきりとあらわれている指標もありました。

詳細は16ページをごらんください。

生き物の指標を見ても、改善がみられました。



















また、当初市民が心配していた砂や浄化材の流出については、
砂は、浄化材よりも流出が少ないことがわかりました。




覆砂の高さや、勾配による違いによる、ヘドロの堆積状況の
確認も行いました。


高い場所、勾配の急な場所のほうがヘドロが堆積しにくいことが
わかりました。


たまたま8月2日に強い雨が降って、堀川の流れが速くなりましたが
この出水の前後で、堆積したヘドロが押し流され、被覆された場所が
状態が良くなっていることが確認されました。




16ページには現時点での実験のまとめが書かれています。
 再開発が進んでいる納屋橋地区で、それにあわせてヘドロの除去を
今年度行うことが報告されました。



その他従来から行っている名古屋市の施策についても説明がありました。





事務局より
 
   平成28年2月6日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第18回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

  


  下記に、当日名古屋市から報告されたスライドをご紹介します。







堀川上流部では、これまで6か所の井戸を掘って
浅層地下水を流入させ、堀川の浄化をはかってきました。





今年度は、中土戸橋に毎秒0.01トンの水が入る予定です。



























ヘドロの除去は、今年度は尾頭橋下流で実施しています。






上流部では、川の自浄機能の向上を図ってゆくため、
瀬淵の形成を実施しています。














 これまで平成22年、23年、25年に施工を実施し、
魚類の種類、個体数の増加、底生生物の増加、
植物の生育促進などの効果が確認されています。





今年度は、瑠璃光橋下流で新たな瀬淵の設置工事を
行い、工事が完了しています。

























水質の浄化とは直接関係ありませんが、水環境の整備という観点から
五条橋親水広場の整備が11月に完了しています。





また今年度は、これまで手を付けていなかった、矢田川伏越の
トンネル内にたまった泥の除去も行いました。



堀川が、矢田川の下をくぐるので、普段はこのトンネルは水が
満ちていて浚渫ができません。


1月25日から2月7日まで、庄内川からの導水をストップして
トンネル内の水を抜いて浚渫を行いました。


瑠璃光橋下流の瀬淵の設置工事も、この導水ストップ期間に
並行して行われました。

















伏越の水を抜いた状態でしか撮影できない貴重な写真です。

ポンプで底にたまった泥を吸い上げてゆきます。





吸引車では回収できない、弁当の容器やアルミ缶などの
ごみもあり、ちょっとさみしい思いをしました。


















以上の緑政土木局の施策に続いて、上下水道局の施策を
紹介します。


名城水処理センターに平成22年5月に導入された高度処理施設です。

下水処理水を堀川に放流する直前の工程で、ろ過装置(ディスクフィルター)を
通すことにより、BODは導入前より平均で15%削減、SS(浮遊物質)は
平均で60%削減しています。

これにより、堀川の透視度改善、水質向上に効果が出ていると考えています。
合流式下水道では、下水の中のごみが、雨が降ると
堀川に流出してしまう弱点があります。

これを改善するために、「ごみ除去装置」を堀川・新堀川の
雨水吐に取り付けています。

26年度までに、全体計画126か所のうち101か所が設置済みで
27年度はさらに10か所を設置できる見込みです。


今後については、まだ設置できていない場所は、施工が難しかったり
するところが残っていて、設置のペースはやや落ちてしまいますが
順次設置を進めてゆきます。







城北橋の下流に18年度に設置した、愛称「ごみキャッチャー」は
せっかくとらえた浮遊ゴミが、上げ潮になると上流に戻ってしまい
景観を悪くするということが、調査隊の皆さんから指摘されていました。


今年度は、オイルフェンスを少し強く張りなおすなどの改善を実施しました。


その結果、平成25年度年間ゴミ回収実績が0.8トン、
平成26年度0.7トンであったのが、平成27年度見込みは1.2トンに
大幅に実績があがってきました。



市民調査隊からの次の発言でも、その効果が確認されました。

 「城北橋や北清水橋でみているが、最近は浮遊ゴミが上流に戻ってしまう
様子はあまりみられない」


合流式下水道の改善策として、雨水の貯留施設の導入も進めています。


堀川右岸雨水滞水池は、平成22年5月に稼働開始しました。

  事務局注
   調査隊事務局の報告でも、23年くらいから現在まで各種データが
  改善傾向にあることが報告されました。



堀川左岸滞水池は、3年後(平成30年度)には稼働開始予定です。

 トンネルそのものは掘り終っており、これからは中にコンクリートを
打つなどの仕上げの工事段階にはいります。










また、守山水処理センターで高度処理された下水再生水を、
冬場は庄内用水に流していますが、夏場は庄内用水には
庄内川から導水されているため、その再生水を堀川に流し
堀川の水質改善に役立てています。







以下は、平成27年9月5日付で掲載した関連記事です。


事務局より
 
   平成27年9月5日(土)、名城水処理センターで開催された
  第17回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

  今回は、五条橋〜中橋間で行われている、ヘドロの上に砂をかぶせる(覆砂)浄化実験について
 名古屋市による調査の結果のデータが紹介されました。


  これによると、CODが低下傾向にあること、窒素、リンなどの有機物・栄養塩などの値が
 小さくなってきていること、など、今後に期待がもてるものがありました。


  一方で、臭気など、あまり数値的に改善がみられないものや、むしろ悪化しているものもあり、
 現時点ではまだ、きちっとした評価ができないことが報告されました。


  そして、まだ今後時間をかけて、実験の効果を検証していく方針であることが報告されました。

  また、今年度の新たな水源確保の施策として、中流部の土戸橋付近に、地下水を流入させる
 計画があることもあわせて紹介され、
新鮮な水が必要な中流部への新たな浄化施策として
 期待がもてそうに思いました。


  下記に、当日名古屋市から報告されたスライドをご紹介します。





以下は、平成27年2月15日付で掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成27年2月15日(日)、名古屋都市センターで開催された
  第16回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。

   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら

  今回報告された、今年度の浄化のための取り組み、特に、五条橋〜中橋間で実施する
 ヘドロの上に砂や浄化剤をかぶせて水環境の改善をはかる実験については、参加者の
 関心が非常に高く、活発な質問がたくさん出ました。

  名古屋市からは、市民調査隊の目線で、においや見た目、生き物の生息状況など
 感覚的な調査や、写真・レポートなどのデータの提供をお願いしたいという要請がありました。

  それに関連して、実験内容や場所について、市民が現地でも理解しやすいように
 わかりやすい表示をしてほしい旨を、事務局から名古屋市にお願いいたしました。  
 







以下は、平成26年9月27日付で掲載した関連記事です。



事務局より
 
   平成26年9月27日(土)、名古屋都市センターで開催された
  第15回堀川1000人調査隊会議で、名古屋市から報告された
  名古屋市の堀川浄化に対する取組みのレポートを抜粋してご紹介します。

  なお、レポートの全体は、下記のPDFでご覧いただけますのでご利用ください。
   ⇒PDFデータのダウンロードはこちら





1
 
 この日の調査隊会議では、名古屋市からも報告がありました。



 
 実際に当日報告された順序とは少し違いますが、重要なポイントから
ご説明します。

 堀川は自然の水源をもっていないため、地下水などを活用した水源の確保を
はかっています。

 予算の関係もあって、一年に1〜2本程度ではありますが、こつこつと井戸を
掘って浅層地下水を堀川に放流しています。

 一本ずつの地下水の水量は、毎秒0.01トン程度、これは家庭用の浴槽が
約20秒間でいっぱいになる量であり、決して多いとは言えないかもしれませんが
貴重な地下水を使って確実に水源の確保を増やしてきました。




 今年度は、8月末に、稚児宮人道橋の脇(左岸)のポンプの設置が完了し
始まり、地下水の放流を始めています。
 

 事務局注
  この件について、御用水跡街園愛護会調査隊から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: ポンプの稼働後、地下水に含まれる鉄分のためか、護岸の石垣が
   まっかになっている。
    さかななど、生き物に影響はありませんか?

 A: 水質を調査したところ、確かに鉄分で赤くなっているが、特に有害とは
   判断していません。このまま様子をみることにしています。








 今年度は、さらにもうひとつ、志賀橋上流側の左岸に、井戸を掘る予定です。



10
 今年度はさらに、中流部で護岸際に露出するヘドロ対策の実験にも着手します。

 ヘドロの露出時には、悪臭の原因であり、有毒な硫化水素が発生しているので
これを少しでも押さえられないかという実験です。

  









11

 実験の概要は次の通りです。




12

 実験の場所は、五条橋から中橋にかけての両岸、延長約300mです。

 この区間では、干潮時に両岸から約3mの幅でヘドロが露出することが
わかっています。

 この露出部分に対して、浄化実験を行います。













13

実験は、次の5つの方法を実施し、それぞれの実験による改善の効果を測定します。

1番目は、「覆砂(ふくさ)」という方法です。

ヘドロの上に、約30cmの暑さの砂で被覆をします。


この実験の期待される効果は次の通りです。

 ・栄養塩類の溶出を抑制する ⇒ 水質悪化進行を抑制する

 ・有毒な硫化水素発生を抑制する  ⇒悪臭の解消など

 ・硫化水素抑制効果などによる、生態系の復元で、さらなる水質浄化への可能性


 



14


 2番目の実験は、砂の代わりに浄化剤でヘドロを覆うものです。

    ⇒浄化剤(クリンカアッシュ)の写真はこちら


 期待される効果は、覆砂のの場合に加え、浄化剤の特性による
さらなる効果を期待するものです。

 なお、この浄化剤を用いた浄化実験は、広島県内の河川で実施された
実績があり、それを参考にして採用したものです。




15


 3番目の実験は、1番目の実験を少し改良し、ヘドロの上にそのまま
砂をかぶせるのではなく、ヘドロを約30cm除去した後、そこに砂を
かぶせるものです。

 事前調査によって、この付近のヘドロの厚みは、約30cmであることが
わかっていますので、30cmすきとると、ほぼヘドロを除去した状態に
なります。

 これで1番目の実験との効果の比較をいたします。


 4番目の実験は、2番目の実験を少し改良し、ヘドロを除去したのちに
浄化剤をかぶせるものです。

 これで2番目の実験との効果の比較をいたします。




16

 5番目の実験は、鉛直方向にヘドロの浄化を試みるものです。

 約40cmのすり鉢状の浸透施設を、1m間隔で護岸に埋め込んでいきます。

 この浸透施設を埋め込むことにより、潮汐の干満で浸透施設内に流れを
発生させ、低質に酸素を供給し、その施設周辺の低質の改善を期待します。


 期待される効果は、
 ・酸素の供給により、ヘドロ層を改善する
 ・生態系の復元による、さらなる水質浄化への期待


 事務局注
  この件について、御用水跡街園愛護会調査隊から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: ポンプの稼働後、地下水に含まれる鉄分のためか、護岸の石垣が
   まっかになっている。
    さかななど、生き物に影響はありませんか?

 A: 水質を調査したところ、確かに鉄分で赤くなっているが、特に有害とは
   判断していません。このまま様子をみることにしています。

17

 この実験装置は、今年度末(27年3月末)までに施工を完了する予定で
1〜2年かけてその効果の有無を検証していきます。

 数値的な調査は行政でもちろん行いますが、市民調査隊の皆様には
数値以外のデータ、つまりにおいなどの人間の五感による調査データを
ぜひご提供いただきたいと考えています。


事務局注
  この件について、参加した隊員および事務局から質問がありました。
 Q&Aの形でご紹介します。

 Q: この実験は、ヘドロの浚渫が間に合わないからとりあえず、今一番
  問題となっているヘドロだけでもなんとかしよう、という一時しのぎ的な
  ものなのではないですか?

 A: ヘドロは浚渫はするつもりです。しかしもしこの実験が効を奏して
  浚渫しなくてもよい、ということになるかもしれないということもありえるので
  そういう意味では、決して一時しのぎ的なものとは考えていません。


 Q. 私たち市民には、護岸から見ていても、どの区間で何番目の実験を
   しているのかはわかりません。

   現地に看板をたてるなり、何らかの表示をしていただかないと、
  私たち市民には実験の効果を検証しようとしても、実験の内容が
  わからないのですが・・・

 A. 設置工事が完了した時点で、市民の皆さんに実験の内容がわかるような
   表示の方法を検討し実施させていただきます。

 Q. せっかくよい実験をされるのですが、わたしたちは(聞いているから)ともかく
   一般市民にはなかなかその情報は伝わりません。

   名古屋市が堀川浄化に取り組んでいる、ということをアピールするためにも
  上手にマスコミに情報を流して取り上げてもらえるように努力してもらえませんか?

 A. これについては、「やります!」という緑政土木局長さんの力強いお言葉を
   いただきました。











   おともだちを誘って、みんなでたいっぱい調査隊、応援隊を作りましょう。

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