堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



     
     新堀川、中川運河の浄化についても、突っ込んだ議論を展開!

      第21回調査隊会議が開催され、官民約80名が出席しました。


        日時   平成29年9月9日(土)   13:30〜16:00

        場所   名古屋都市センター


          ⇒市民調査隊によるレポートはこちら

          ⇒名古屋市によるレポートはこちら

          ⇒5月8日に実施する 春の小潮一斉調査についてはこちら

          ⇒前回の第20回調査隊会議の様子はこちら




事務局より   平成29年9月9日(土)

 平成29年9月9日(土)、第21回調査隊会議が、金山の名古屋都市センターで開催されました。

 今回も、市民、行政あわせて約80名にご参加いただきました。

 会を重ねるごとに、行政と市民の情報共有が進み、市民の理解も深まってきています。

最近は、その議論も突っ込んだ内容に進化してきており、今回も特に、新堀川の浄化や、
露橋水処理センターと中川運河・堀川の関係などに議論が広がって、非常に充実した
意義ある成果報告会となりました。


 冒頭、名古屋市緑政土木局から、平成29年度の事業として、堀川においては、五条橋地区に
おける覆砂施工区間の拡大などの報告が、そして新堀川においては、悪臭対策として、
ヘドロの堆積状況の調査結果や、今年度浚渫する予定の報告がありました。


 また、上下水道局からは、あらたに名城水処理センターに設置する、簡易処理高度化施設の説明と
9月に供用開始した、露橋水処理センターの高度処理などについての説明がありました。


 この行政からの報告については、参加した市民の関心も高く、予定時間を大幅に超えて、かなり
詳しい質疑が行われましたので、参加された市民調査隊の皆さんの理解度はかなり深まったのでは
ないかと思われました。


 次に、市民調査の報告が行われました。

 ポイントは、4月18日に行われた春の大潮一斉調査による知見の報告と、新堀川の水質についての
市民の報告と、今回の行政の報告であきらかになった、新堀川でのヘドロの堆積状況に
「かなりの相関関係がみられる」、という点でした。


 またこの日、大学調査隊としてご出席いただいた、名古屋工業大学の冨永晃宏教授からは、
大学が調査した新堀川のヘドロの堆積状況や、新堀川の塩分濃度や溶存酸素(DO)の
水平、鉛直方向の分布状況を報告いただきました。


 特に新堀川では、ヘドロをとりさえすれば水質の問題が解決する!という問題ではなく
新堀川に滞留する塩水をいかにして循環させ入れ替えるか、また淡水化をはかるか、という
次の問題が控えている、という指摘をいただき、市民、行政が情報を共有しました。


 今年度は、名古屋市は新堀川下流部(堀川との合流点)のヘドロの浚渫を年度内に施工を
予定してますが、悪臭などの苦情の多い新堀川上流部では、まだヘドロの浚渫が予算計上
されていないということも市民に説明がありました。


 そこで、まずは新堀川上流部のヘドロの浚渫を早期に実施してほしいという要望を
参加した市民の全会一致で採択、行政に申し入れを行いました。



 また同時に、ヘドロの浚渫だけでは新堀川の浄化が一気に達成されるものではないにしても
この一つの大きなステップを、市民として新たな調査活動で成果と課題を確認しながら
一歩一歩い進んでゆこうということを確認しあいました。


 また覆砂が行われる堀川中流部(巾下橋〜錦橋)区間についても、変化を観察しながら
記録に残してゆこうと申し合わせをしました。



 最後に、名古屋市緑政土木局の三輪局長から、市民の活動に対する感謝の言葉と
市民の期待に応えて堀川・新堀川の浄化に取り組んでいきたいという力強い言葉をいただき
閉会しました。

 この日の報告された事項は下記で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

    ⇒市民調査隊によるレポートはこちら

    ⇒名古屋市によるレポートはこちら

    ⇒5月8日に実施する、春の小潮一斉調査についてはこちら



読売新聞 2017年9月9日(土) より


会議が始まる前に記念撮影。

冒頭、実行委員会の梅本隆弘会長があいさつされました。




会場内の様子。
向う側が行政の皆さん。
手前が市民調査隊、応援隊の皆さんです。


会場内の様子。



会場内の様子。



行政からの報告については、かなり突っ込んだ質問も。



中下流部を調査していると、堀川がきれいになったという実感は
全くもてない、もっときちっと予算を付けて、どんどん施策をうたないと
浄化はできないのではないかと思う、という厳しい指摘も。

市民からの様々な質問に対し、それぞれの担当部局から丁寧な説明が
ありました。

すでに実行している点、まだ実行できていない課題、これからの見込みなど
ことこまかな報告からは、市民を「パートナー」として位置づけ真摯に対応して
いただいていることがよく伝わってきました。








名古屋工業大学の冨永晃宏教授からは、大学で調べた新堀川の
川底の状況、水質(塩分濃度、溶存酸素の分布)について報告を
いただきました。

この報告で、新堀川の水はほとんど溶存酸素のない塩水で
その塩水が入れ替わることも少ないこと、流速が遅く、ヘドロが
たまりやすいこと、など、新堀川の実態を行政と市民が情報を共有
することができました。

また、ヘドロの浚渫は、一定の効果はあるが、それだけでは解決せず
滞留している塩水をいかに循環させ入れ替えするか、塩水を淡水化するか
など、次のステップが大切である、ということも理解されました。


最後に、緑政土木局の三輪局長からあいさつとコメントをいただきました。

市民調査のデータ蓄積と、高度な分析、そして市民調査隊の熱意を
高く評価していただき、市民と行政が一緒になってこれからも堀川の浄化・再生に
取組んでいきたいという主旨のスピーチをいただきました。



富永教授から報告いただいた、堀川・新堀川の調査資料
赤いところはヘドロがたまって河床が高くなっているところ

新堀川の水は、ヘドロで出口がふさがれ、水が入れ替わりにくくなっていることが見て取れます。

上の図は、新堀川における、塩分濃度の鉛直分布、 下の図は溶存酸素(DO)の鉛直分布 
 左側が下流の堀川との合流点、右側が上流の堀留付近。
 いずれも下の方の水色の部分は河床の形状をあらわしています。

 上の図から、新堀川では、表層の1mより下は、すべて海水(塩水)であることがわかります。

 下の図からは、新堀川はほとんど溶存酸素のない水域であることがわかります。

 上流の表層部は、堀留の水処理センターから放流される下水の処理水で表層にDOがあり
下流では、堀川からはいりこんでくる水で、多少、表層にDOがあるという程度であることがわかります。





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