堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録



   大潮と雨と、堀川の酸欠について 観察レポート   

      
平成24年7月2日

        中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊


       
 


事務局より   平成24年7月2日

  堀川で魚が大量に浮くときは、大潮と大雨が重なった春先から夏にかけての時期と
 一致しているのではないか?

  堀川1000人調査隊事務局では、大潮の干潮のときに、堀川の水が酸欠状態に
 なっているのではないか、という推測のもとに、堀川の実態解明に迫ろうと、皆さんに
 観察レポートを送っていただくように呼びかけています。

  7月2日(月)、中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊から、下記のレポートを
 送っていただきましたので、ご紹介します。



 今日のお昼に尾頭橋から白鳥桟橋間を見てきました。

 
雨が降った後の大潮であり、貧酸素の状態が確認されました。

 
ボラが水面付近を苦しそうに鼻をあげて泳いでいました。

 そして
カニが水から出ていました。

 
色は青潮のように白濁していましたが、硫化水素臭はほとんどしませんでした

 干潮から上げ潮に転じる時間帯でしたので、
白濁した水が上流に向かって移動
 していました。

 コノシロの群れが上流域にのぼっていれば、この貧酸素の水塊から逃げられずに
死ぬ可能性もあると思います。

 先日、事務局さんが
白鳥桟橋で撮られたカニの種類ですが、チチュウカイミドリガニの
可能性があります。要注意外来生物
に指定されている種です。

 その後、納屋橋付近を観察しました。

 
白濁の状態は尾頭橋から白鳥桟橋間ほどではありませんでしたが、濁りが確認されました
 ここでも
鼻上げをしているボラが見られました。

 尾頭橋から白鳥桟橋間の様子と納屋橋付近の様子を撮った画像を添付します。




大潮干潮時、前日雨のふったあとの堀川の様子 
   平成24年7月2日(月) お昼ごろ
瓶屋橋から上流を見る。
貧酸素状態で白濁した水面が広がっている。
 (いわゆる青潮状態)

瓶屋橋付近。
酸欠のためか、ボラが水面付近で
苦しそうに鼻をもちあげて泳ぐ姿が。

瓶屋橋付近。
カニが水面にあがっていた。
堀川の水は、貧酸素で白濁している。

瓶屋橋付近。
カニが水面にあがってくる。
堀川の水は、貧酸素で白濁している。

旗屋橋から上流を見たところ。
白濁した水面が広がっている。

旗屋橋から下流を見たところ。
白濁した水面が広がっている。

納屋橋から上流を見たところ。
下流ほど白濁はしていないが、水に濁りが
見られる。

納屋橋付近の水面の様子。
酸欠のためか、ボラが水面付近で
苦しそうに鼻をもちあげて泳ぐ姿が。



以下は、調査隊事務局が、平成24年6月2日(土)、午前10時頃、
白鳥桟橋で、護岸付近に無数に水面に集まってきていた、カニを撮影したものです。
  (大潮・干潮時)
  事務局注 このカニが、要注意外来生物であるチチュウカイミドリガニであるかどうかは、
          なごや生物多様性センターに確認をお願いしました。
   






以下は、平成24年6月20日に掲載した関連記事です。


事務局より   平成24年6月20日


  堀川で魚が大量に浮いたという新聞記事がありましたので、ご紹介します。


  堀川で魚が大量死する原因について、堀川1000人調査隊では、大潮と大雨が重なった
 春先に魚が浮く事件が発生するのではないかとの問題意識を持って、今年の動向を注視してきました。


   ⇒「堀川でのコノシロ大量死の要因を考えるため資料を整理してみました」 平成23年5月8日


  しかし、今年の4〜5月にかけては、魚が浮く現象が見られませんでした。
  これは、ひとつには、今年は春先にまとまった降雨が少なかった、という理由も考えられていました。

      ⇒参考記事はこちら


  今回、この6月にコノシロが浮いた理由には、次のことが関係しているのではないか考えています。

   1)台風の影響でかなりのまとまった雨が降ったこと、

   2)大潮の時期に重なっていて、干潮時にはかなり水位が下がり、
    ヘドロが巻き上げやすくなっていたこと


   3)その他の要因

   また、今回コノシロが浮いた区間は、中区の古渡橋から白鳥橋間とのことですが
  魚が浮く場所についても、白鳥橋付近が関係していることが多いようにも思われます。


   引き続き、堀川の実態を究明してゆくためにも、天候や潮まわり、魚の浮く場所などの
  情報に注意してゆきたいと思います。

   なお、新聞記事の下に、錦橋〜納屋橋付近の観察をしていた、
  中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊のレポートをご紹介していますので
  ぜひご覧ください。


  
中日新聞  平成24年6月20日(水) 朝刊より


読売新聞  平成24年6月20日(水) 朝刊より



錦橋で定点観測を続けている、中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊からの情報も
ご紹介します。


 錦橋地点でもそろそろ危ない状態にあるという感覚で堀川を見ておりました。

 6月に入り、堀川の様子が急変しております。

 
6月1日(中潮)には赤潮と青潮(貧酸素)が混じった状態になりました。
 それ以降は、上げ潮から満潮時間帯には、堀川の底層部分は貧酸素の状態が
続いていると考えています。
 表層部分は大丈夫だったと思います。

  6月1日の納屋橋の様子


 6月11日(小潮)には、ザリガニが水面付近に上がってきていました
表層付近の酸素がある場所に避難していたものと考えます。

 6月16日(中潮)と17日(中潮)の雨のあとで、さらに状態が悪くなり、
18日(中潮)には、ボラの稚魚が鼻上げ状態になりました。
  6月18日の納屋橋の様子

 19日(大潮)の午後は大潮の上げ潮の時間帯です。
貧酸素の状態になった水塊が強混合状態で遡上してきたものと考えられます。
そこにコノシロの群れがいて、逃げ場を失って死んだ可能性もあるかもしれません。



平成22年〜24年の魚の大量死と潮まわりと降雨量


参考資料
  6月19日の潮まわり   中日新聞 平成24年6月19日(火)より



参考資料
   岩屋ダムの貯水状況  中日新聞 平成24年6月15日(金) 朝刊より

     ⇒関連記事はこちら 「木曽川用水一部節水 名古屋の雨 平年の4分の1に
        


参考資料  
   台風4号の雨などで岩屋ダムの貯水量が回復

中日新聞  平成24年6月20日(水) 朝刊より







以下は、平成23年5月8日付で掲載した関連記事です。



堀川でのコノシロ大量死の要因を考えるため
    資料を整理してみました。

     平成23年5月5日(木)

     レポート 中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊



事務局より

  中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊のレポートをご紹介します。

かわせみ調査隊です。

 コノシロの大量死が発生した要因を考えるための資料にするため、
昨年と今年の気温と雨と月齢(潮回り)を整理してみました。

 気温と雨のデータは、気象庁の名古屋気象台の値です。

 4月下旬から5月上旬の大量死の昨年と今年の共通点は?

 @同年の最初の大量死、
 A魚種:コノシロ、
 B気温:15℃前後、
 C潮回り:大潮、
 D雨:降雨後?、E???・・・・

 いろいろな条件が重なっていると思われます。
 これからも堀川の観察を続けたいと思います。



以下、平成23年5月3日付けで掲載した関連記事です。

事務局より
   平成23年5月3日(火)付けの新聞各紙に、堀川下流で 
  魚が大量死していた記事が掲載されていましたのでご紹介します。

   なお、このページ下にあるように、4月30日、日置橋付近で、
  中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊が、苦しげなコノシロを
  確認しています。

    なお、ご参考までに、昨年もこの時期に魚が大量に死んでいるのが確認されています。
        ⇒昨年の様子はこちら


 
読売新聞  平成23年5月3日(火) 朝刊より


中日新聞  平成23年5月3日(火) 朝刊より


毎日新聞  平成23年5月3日(火) 朝刊より


以下は、平成23年4月30日付で掲載した関連記事です。


事務局より

  中日本建設コンサルタント(株)かわせみ調査隊のレポートです。

 かわせみ調査隊です。

 今日(4月30日)の午後1時ごろ、日置橋付近でピチャピチャと音がして、
コノシロ(体長20cmぐらい)がいることに気がつきました。

 このピチャピチャという音は、水面付近でコノシロが体をくねらせた時に
水が飛びはねる音でした。

 その後、水面で苦しそうに体をくねらせるコノシロが少しずつ増えていきました。

 水中にはたくさんのコノシロが群れをつくって泳いでいる姿も見られました。

 ちょうど干潮で流れが停滞していた状態から上げ潮に転じた時間帯でした。

 酸素が不足している状態だったと思います。

 上流と下流の様子を確認したところ、この状態は松重閘門から岩井橋の間で
おきていました。

 今日はまだまだ上げ潮の時間帯が続くため、酸素不足の影響が上流に
拡大しないとよいのですが・・・。

 コノシロが苦しそうな様子をしていた場所でクラゲの姿を見ました。

 堀川でクラゲを見たのははじめてでした。

 日置橋の上からたくさん市民が心配そうにコノシロの様子を見ていました。












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